『爆発的 七つの箱の死』 鳥飼否宇 > 「このミス」完全読破 No.122
「このミステリーがすごい!」完全読破 No.122
『爆発的 七つの箱の死』 鳥飼否宇
「このミス」2009年版 : ランク外
受賞(候補) :
総合ランキング :
年度ランキング :
読始:2008.9.22 ~ 読終:2008.9.27
読んだ時期 : 「このミス」ランキング発表"前"
読んだ版 : 単行本 <2008年6月>
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前衛的な現代アートがテーマとなっていることや、日暮百人(ひぐらし・もんど)という名前の人物が登場することから、2008年版までの「このミス」では作者唯一のランクイン作品であるNo.62「痙攣的」の続編的な作品であることがわかります。
とはいっても、別に話の内容が繋がっているわけではないし(って前作の内容からして繋げられるわけがないですが)、“続編”と銘打たれているわけでもないので、あくまでテーマが同じ(あと登場人物の一人の名前が同じ)というだけなのですけどね。
繋がっているといえば、「本格的」やNo.118「官能的」でお馴染みの谷村&南の刑事コンビが登場するので、そっちの方が繋がりが深いかもしれません。
まあ、「官能的」といい今作といい、この刑事コンビはホントに大変な事件ばかりに巻き込まれるな~なんて感じでも楽しめるので、「本能的」「官能的」(もしかして他の作品にも登場している?)を先に読んでおくと、より一層楽しむことができるでしょう。
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まあそんなわけで、前衛的な芸術アートが事件に絡む連作短編集なのですが、「痙攣的」のように“テーマは同じでも話の繋がりは全くない連作集(でも実は.....)”といったタイプではなくて、ある美術館で起こった事件を時系列順に並べている感じだし、共通の登場人物も何人もいるので、長編と言ってしまってもいいのかもしれません。
その個々の事件というのが、やはり前衛的な芸術アートが絡むとあって、とても個性的でぶっ飛んでいます。登場する芸術家も個性的でぶっ飛んでるし、取り扱う芸術作品も個性的でぶっ飛んでるし、そこで起こる事件も個性的でぶっ飛んでるし。
ホントに自分の想像できる域を軽々と越えるような内容なので、ミステリとしてだけでなく、そういった奇天烈な芸術について知るだけでも楽しめました。
ただ、「痙攣的」みたいに天地引っくり返るような破壊力抜群の衝撃はさすがにありませんでしたけどね。そこら辺もちょっと期待して読んでいたのですが。
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> 個人的評価 : ★★★★☆ ☆☆☆☆☆
本格ミステリ度 : ★★★★ 鬼畜グログロ度 : ★★★★
ビックリ驚愕度 : ★★★ おどろおどろ度 : ★★★
熱アクション度 : ★★ 主キャラ魅力度 : ★★
恋愛ラブラブ度 : ★★ 人間味ドラマ度 : ★★
下ネタエッチ度 : ★★★ 感涙ウルウル度 : ★★
衝撃バカミス度 : ★★★ 読み終り爽快度 : ★★
* <個人的評価&項目別評価>の説明はこちら!
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> No.863 「死と砂時計」
> No.861 「絶望的 寄生クラブ」
> No.439 「杉下右京の事件簿」("碇卯人"名義)
> No.296 「このどしゃぶりに日向小町は」
> No.122 「爆発的 七つの箱の死」
> No.118 「官能的 四つの狂気」
> No.062 「痙攣的 モンド氏の逆説」
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