週刊少年ジャンプ新連載! 「アスクレピオス」 内水融
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「チャゲチャ」澤井啓夫に続く新連載第2弾が、内水融の「アスクレピオス」です。
前々作「戦国乱破伝サソリ」、前作「カイン」に続いて中世の歴史物となりましたが、日本→中国と来て今回の舞台はヨーロッパ。この作者の絵的に中世ヨーロッパが似合うかな~と思っていたので、個人的には待望の舞台となりました。
その前作・前々作との比較でいうと、大きく違うのは主人公のキャラ設定ですかね。「~サソリ」の蠍無太郎にしても「カイン」のカインにしても、強力な特殊能力(人外的な能力)を有していて、第1話の時点で戦闘的に頼りになる強いキャラクターでしたが、今回の主人公であるバズ・メディル・アスクレピオスは、小さな女の子(ロザリィ・ティレスフォス)に守ってもらうような、なんとも情けない主人公です。
ただその分、これから成長していく様が楽しみになってきますからね。前作「カイン」では“主人公の成長物語”的な要素はあまりなかったので、その分も今作で楽しませていただきたいところです。
それと、第1話のインパクトとしては、やはり主人公の腹から手が生えてきた「カイン」に比べると劣ってしまいますねェ。まあ、そういった微妙なインパクトはない方が良いのかもしれませんが.....。
そしてこの作品のテーマは“(外科)医術”。なかなか難しそうな所を攻めてきました。
このジャンルの作品では、「ブラックジャック」を筆頭に先駆者的作品がいくつかありますが、やはりここはジャンプらしい医術漫画を書いてほしいですね。
まあ“ジャンプらしい医術漫画”がどのようなものかはわからないですが、あくまで医者としてのストーリーを中心としたりとか、医術は基本設定としたうえでバトル路線に進むとか、それこそ主人公の成長物語を軸にするとか、結構色々な方向に進めて行くことが出来ると思うのですよね(なんか新連載恒例のアンケートの選択項目のようですが)。
なので、描くのが難しそうな題材ですが、今後の展開次第では今までのジャンプにない種類の面白さを持つ作品となりそうだし、その潜在力を秘めていると思うので、2話以降も楽しみですし、期待したいですね。
ただ、前作「カイン」同様に少女キャラが話すセリフの語尾に特徴あって、それをあえて強調する書き方をしていますが、そこが少し好き嫌いが別れそうな感じでしょうか。
あと、タイトルを憶え辛いのも気になりますね。自分は「明日 くれ(ちょうだい) ピッ(予約完了の音) 押忍ッ」というなんの面白味もない当て字でイメージしてしまいましたが、何故かこれで完全インプットできてしまいましたねェ.....。
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