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2008年9月18日 (木)

『浮遊封館』 門前典之 > 「このミス」完全読破 No.116

「このミステリーがすごい!」完全読破 No.116

 『浮遊封館』 門前典之

   「このミス」2009年版 : ランク外

   受賞(候補) :

   総合ランキング :

   年度ランキング : 「黄金の本格ミステリー」 選出

   読始:2008.8.15 ~ 読終:2008.8.19

   読んだ時期: 「このミス」ランキング発表"前"

   読んだ版 : 単行本 <2008年7月>

浮遊封館<ミステリー・リーグ> (ミステリー・リーグ)浮遊封館<ミステリー・リーグ> (ミステリー・リーグ)
門前典之

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 この作者は、2001年に「建築屍材」で鮎川哲也賞を受賞していまして、この「浮遊封館」が受賞後第一作となるのです。

 ただこの作品はつい最近に出たばかりなので、実に7年も間が開いているのですねェ。かなり寡作な方のようですが、結構マニア的な人気があるようですし、表紙からしても怪しさ満点なので、期待して読んでみました。

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 そしたら、探偵が出てくるバリバリの本格ミステリでした。

 時代も出来事も全く違くて関係がないと思われていたいくつかの事件が、次第に接点が判明していって、やがて一つの筋になっていくのですが、そういった展開になっていくであろうと最初の段階からわかっていても、どのように結びついていくのかが全く想像できなかっただけに、読んでいてドキドキワクワクしてしまいましたね。

 そしてそれぞれの事件というのが、どれもかなり不可思議で謎めいているので、これまたどのような真相に導かれていくのか全く想像ができなくて、とても興味を引かれました。

 ただ、それらの事件が一つに繋がり、すべての謎が鮮やかに解明されるクライマックスシーンが、なんかいつのまにやらやって来て、いつのもにやら去っていった、って感じだったのですね。アレレ?って思っている間に終わってしまったようで。

 ラストの方で判明する衝撃を受けるような驚愕のトリックも、頭ではそう感じるものの、その衝撃が心まで届いて身体の芯から驚くわけではありませんでしたし。

 物語の前半部分がとても素敵に謎めいていて、その後の展開に期待を高めてしまっただけに、後半はちょっと個人的には物足りなかったですかね......。
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  > 個人的評価 : ★☆☆☆☆ ☆☆☆☆☆


   本格ミステリ度 : ★★★★    鬼畜グログロ度 : ★★★
   ビックリ驚愕度 : ★★★      おどろおどろ度 : ★★★★
   熱アクション度 : ★★       主キャラ魅力度 : ★★
   恋愛ラブラブ度 : ★★       人間味ドラマ度 : ★
   下ネタエッチ度 : ★★       感涙ウルウル度 : ★
   衝撃バカミス度 : ★★★★    読み終り爽快度 : ★★

  * <個人的評価&項目別評価>の説明はこちら!


  【 “門前典之”関連記事 】

  > No.323 「屍の命題」
  > No.116 「浮遊封館」


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  >>> 「このミス」完全読破 説明&読破本リスト <<<

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