『山魔の如き嗤うもの』 三津田信三 > 「このミス」完全読破 No.102
「このミステリーがすごい!」完全読破 No.102
『山魔の如き嗤うもの』 三津田信三
「このミス」2009年版 : 8位
受賞(候補) : (「本格ミステリ大賞」候補)
総合ランキング :
年度ランキング : 「本格ミステリ・ベスト10」 1位
「ミステリが読みたい!」 2位
「週刊文春ミステリーベスト10」 7位
「黄金の本格ミステリー」 選出
読始:2008.6.17 ~ 読終:2008.6.19
読んだ時期: 「このミス」ランキング発表"前"
読んだ版 : 単行本 <2008年4月>
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この作品は、「厭魅の如き憑くもの」 「凶鳥の如き忌むもの」 No.55「首無の如き祟るもの」に続く刀城言耶シリーズの第4作目にあたります。
そして前作「首無の如き祟るもの」は「このミス」で5位、「本ミス」では2位といずれも上位にランクインし、個人的にも★5つと高い評価となったので、シリーズ最新作となるこの作品にも期待が高まってしまいました。
そんなわけなので、ここは前作と比較する形で書いていくのが良さそうな感じですかね。
(後日追記)
この記事を書いていた時は★5段階評価でしたが、その後に★10段階評価に変更しました。
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前作の「首無の如き祟るもの」は、探偵役である刀城言耶が本格的に登場するのがラスト近かったため、このシリーズを初めて読んだ自分にはこの人物が主役的役割であるとは全く気付かなかったわけですが、今作では最初の方から登場し、全編に渡って主役たるべく探偵役を務めています。
そしてこの探偵役が探る謎というのが、密室からの消失劇だったり、アリバイトリックだったりするので、前作に比べて今作は本格ミステリ的要素が隅々まで行き渡っている感じで、それゆえに読みやすさは随分とアップしているように思います。
それからこの作者の持ち味ともいうべきホラー的要素ですが、冒頭で語られる“その集落に伝わる成人参りという儀式”がなかなかのホラーっぷりで、それが作品全体を醸し出しているようでした。
まあさすがにインパクトや衝撃面では前作には劣りますが、1つのピースを嵌め込むだけで全ての謎が鮮やかに解けてしまったりとか、ラストにおける天地逆転するほどの怒涛の展開は、前作同様に今回も炸裂しているし、凄く面白かったですね。
ただ、舞台となっている土地や屋敷内などの地図は一切ないため、頭の中でそれらを想像する力が必要になってきますけど。まあそれも前作同様ですかねェ。
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> 個人的評価 : ★★★★★ ★☆☆☆☆
本格ミステリ度 : ★★★★★ 鬼畜グログロ度 : ★★★
ビックリ驚愕度 : ★★★ おどろおどろ度 : ★★★★
熱アクション度 : ★★★ 主キャラ魅力度 : ★★★
恋愛ラブラブ度 : ★★ 人間味ドラマ度 : ★★
下ネタエッチ度 : ★★ 感涙ウルウル度 : ★★
衝撃バカミス度 : ★★ 読み終り爽快度 : ★★★
* <個人的評価&項目別評価>の説明はこちら!
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