『モザイク事件帳(大きな森の小さな密室)』 小林泰三 > 「このミス」完全読破 No.101
「このミステリーがすごい!」完全読破 No.101
『モザイク事件帳』 小林泰三
* 文庫化の際に「大きな森の小さな密室」に改題
「このミス」2009年版 : ランク外
受賞(候補) :
総合ランキング :
年度ランキング :
読始:2008.6.13 ~ 読終:2008.6.14
読んだ時期 : 「このミス」ランキング発表"前"
読んだ版 : 単行本 <2008年2月>
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“「このミス」完全読破”の記念すべき100冊目は、やはりそれに相応しい作品を読むべきだろうと思い、「このミス 20年のベスト・オブ・ベスト」の1位に輝いたNo.100「火車」宮部みゆきを選びました。
そして101冊目も、新たな出発の第一歩となる記念すべき位置付けになるので、それに相応しい作品は何だろうかと考えていたのですが、しかしこの時期に図書館で予約していた本が続々と自分の番になってしまったので、選択の余地もなく、借りた順番に読んでいくことになりました。
したがって、これからしばらくは「2009年版」対象作品が続くことになります。
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そんなわけで101冊目に選ばれたこの作品ですが、タイトルからして、ちょっとエッチな話なのかと勘違いしてしまう人がいるかもしれません。しかしここでいう“モザイク”とは“寄せ木細工”のことなのでご安心を(後日追記:単行本版のタイトルのことです)。
それでこの作品は7編からなる短編集で、それぞれに「犯人当て」「倒叙ミステリ」「安楽椅子探偵」「バカミス」「??ミステリ」「SFミステリ」「日常の謎」と、ミステリの種類が副題として付けられています。つまり、1冊で7パターンものミステリ作品を楽しめるという、なんとも贅沢な短編集なのです。
まあ、短編集と言っていますが、読んでいくうちに、実はただの短編集ではなく連作短編集であったことがわかってくるのですけどね。この微妙な繋がり方がなかなか面白かったです。
そして各話の内容なんですが、それぞれにミステリの基本となるテーマが掲げられているものの、それら全てを「バカミス」と言ってしまえるくらいの、なんとも捻くれていてマトモでない作品が並んでいるのです。
とはいえ、いずれもちゃんとした本格ミステリに仕上がっているのですが、所々に捻くれた部分が顔を覗かせているので、自分としてはその“絶妙な捻くれっぷり”に痺れちゃいました。山口雅也の作品が好きな人なんかに特にお薦めです。
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> 個人的評価 : ★★★★★ ☆☆☆☆☆
本格ミステリ度 : ★★★★★ 鬼畜グログロ度 : ★★
ビックリ驚愕度 : ★★★ おどろおどろ度 : ★★
熱アクション度 : ★★ 主キャラ魅力度 : ★★★
恋愛ラブラブ度 : ★★ 人間味ドラマ度 : ★★
下ネタエッチ度 : ★★ 感涙ウルウル度 : ★
衝撃バカミス度 : ★★★★ 読み終り爽快度 : ★★★
* <個人的評価&項目別評価>の説明はこちら!
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