『怪盗グリフィン、絶体絶命』 法月綸太郎 > 「このミス」完全読破 No.42
「このミステリーがすごい!」完全読破 No.42
『怪盗グリフィン、絶体絶命』 法月綸太郎
「このミス」2007年版 : 8位
受賞(候補) :
総合ランキング :
年度ランキング : 「本格ミステリ・ベスト10」 25位
読始:2007.07.21 ~ 読終:2007.07.30
読んだ時期 : 「このミス」ランキング発表"前"
読んだ版 : 単行本(ミステリーランド) <2006年3月>
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「かつて子どもだったあなたと少年少女のためのミステリーランド」シリーズを読むのはこれで2冊目となるのですが(後日追記:単行本版ではミステリーランドからの発売でした)、最初に読んだのが子供には読ませられない位に強烈なNo.38「神様ゲーム」麻耶雄嵩だったので、やっぱり今作も“子供向けの様相をしていながら実は子供には見せられない内容”なのかな?と思いつつ読んでみました。
そしたらこれは子供が喜びそうな冒険物だったんですね。主人公は怪盗なんだけど、もちろん自分の欲やお金のために盗む悪党ではなくて、「正当な持ち主の手を離れて相応しくない人間の支配化に置かれたものを救い出して、しかるべき場所に返す」という信条にしたがって盗みを行うのです。
そんな“正義の味方”ともいうべき怪盗が、明晰なる頭脳を働かせつつアクションを織り交ぜながら、いくつもの謎を解いていく展開なので、自分も子供時代に戻ったようにワクワクしながら読むことが出来ました。
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ニューヨークを舞台に美術館での盗みに挑む第一部に、カリブ海の島国を舞台に使命を遂行するため謎を探る第二部、そして敵のアジトへ乗り込み二転三転する展開の中エンディングを迎える第三部と、同じ怪盗冒険物でも部によって趣きがガラリと変わるところがまたいいですね。
ただ、読後しばらく余韻が残るようなインパクト大の出来事があまりないのと、あと謎の伏線とその回収、それによる二転三転する展開が続くことから、どちらかというと“心”で感じるよりも“頭”で楽しむ感じがしたので、そういった意味でやっぱり“子供向けというより大人向け”かなぁと思いました。
まあ“子供向け”かどうかなんて自分としては関係ないですからね。“大人”の自分にとっては充分楽しめました。
> 個人的評価 : ★★☆☆☆ ☆☆☆☆☆
【 “法月綸太郎” 関連記事 】
> No.1117 「赤い部屋異聞」
> No.1100 「法月綸太郎の消息」(後日更新予定)
> No.0924 「挑戦者たち」
> No.0843 「怪盗グリフィン対ラトウィッジ機関」
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> No.0644 「犯罪ホロスコープII 三人の女神の問題」
> No.0542 「頼子のために」
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> No.0096 「犯罪ホロスコープI 六人の女王の問題」
> No.0042 「怪盗グリフィン、絶体絶命」
> No.0004 「生首に聞いてみろ」
NEXT MYSTERY ⇒⇒⇒⇒ 「毒猿 新宿鮫II」 大沢在昌
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