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2007年11月24日 (土)

『夏期限定トロピカルパフェ事件』 米澤穂信 > 「このミス」完全読破 No.40

「このミステリーがすごい!」完全読破 No.40

 『夏期限定トロピカルパフェ事件』 米澤穂信

   「このミス」2007年版 : 10位

   受賞(候補) :

   総合ランキング : 「短編ミステリ・オールタイムベスト(国内編)」
                91位作品 『シャルロットだけはぼくのもの』 収録

   年度ランキング : 「本格ミステリ・ベスト10」 4位

   読始:2007.06.21 ~ 読終:2007.06.27

   読んだ時期: 「このミス」ランキング発表"後"

   読んだ版 : 文庫本 <2006年4月>

夏期限定トロピカルパフェ事件 (創元推理文庫)夏期限定トロピカルパフェ事件 (創元推理文庫)
米澤 穂信

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 No.39「春期限定いちごタルト事件」の続編に当たる“小市民シリーズ”第2作目ですが、「春期~」の時は1票も入らなかったのに、今作は一気に10位にランクイン。これは期待してしまいますね。

 中身は前作同様、二人で“小市民”を目指しながらも、身近に起こる謎をついつい解いていってしまう短編集なのですが、さすがに「このミス」で10位にランクインしただけあって、一つ一つの謎とそのトリックが、かなりレベルアップしています。

 そして、短編として話の区切りがあるものの、全体を通してのストーリーが繋がっている連作短編であることも前作同様です。それでこちらもやっぱり、「このミス」で10位にランクインしただけあって、全体を通しての仕掛けや謎解きが、これまたかなりレベルアップしてるんですよね。

 ただ、「春期~」がどちらかといえば“ストーリー的な繋がり”だったのが、今作になるとそれに“ミステリ的繋がり”がプラスされるのです。ここがやっぱり前作から内容も評判も大きく変化した所以でしょう。

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 というわけで、前作から「ミステリ要素」がグンッとアップした作品なのですが、でも主人公二人の“小市民目指しっぷり”は前作と変わらずに楽しめますからね。それに、あんまり“ミステリ作品を読んでる”って感じになっていない方が、後半の展開に驚けると思うし。

 そしてラストでは、本筋のストーリーとは別に、この主人公二人の行く末にも心配させられてしまうのです。あぁ、「秋期限定くりきんとん事件」(仮題)の発売が待ち遠しい.......。


  > 個人的評価 : ★★★★★ ☆☆☆☆☆


  【 “米澤穂信” 関連記事 】

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  > No.0622 「リカーシブル」
  > No.0402 「折れた竜骨」

  > No.0366 「ふたりの距離の概算」
  > No.0365 「遠まわりする雛」
  > No.0315 「蝦蟇倉市事件2(街角で謎が待っている)」
  > No.0250 「秋期限定栗きんとん事件」
  > No.0227 「追想五断章」

  > No.0140 「儚い羊たちの祝宴」
  > No.0076 「インシテミル」
  > No.0044 「ボトルネック」
  > No.0040 「夏期限定トロピカルパフェ事件」
  > No.0039 「春期限定いちごタルト事件」


  NEXT MYSTERY ⇒⇒⇒⇒ 「向日葵の咲かない夏」 道尾秀介

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  >>> 「このミス」完全読破 説明&読破本リスト <<<

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