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2006年8月 2日 (水)

『スティームタイガーの死走』 霞流一 > 「このミス」完全読破 No.17

このミステリーがすごい!」完全読破 No.17

 『スティームタイガーの死走』 霞流一

   「このミス」2002年版 : 4位

   受賞(候補) :

   総合ランキング :

   年度ランキング : 「本格ミステリ・ベスト10」 21位

   読始:2006.7.12 ~ 読終:2006.7.14

   読んだ時期 : 「このミス」ランキング発表"後"

   読んだ版 : 文庫本 <2004年3月>

スティームタイガーの死走 (角川文庫)スティームタイガーの死走 (角川文庫)
霞 流一

角川書店 2004-03-25
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 またもや“「このミス」ベスト3”以外の作品を読んでみました。何故にベスト3でないこの作品を読んでみようと思ったかといいますと、この作品が噂の「バカミス」で、しかも4位という大変高い評価を得ていたからなのです。

 「バカミス」というのは、「このミス」誌の後ろの方で毎回特集されているものなのですが、否定的な意味での“馬鹿”ではなくて、むしろ尊敬し敬うべき“バカ”なのです(嫌味な意味ではなくて)。

 この手の物って、映画にしろ漫画にしろ嫌いじゃない、というかむしろ“尊敬すべき対象”としているので、大きな期待を胸に“初「バカミス」を体験してみました。

 でもっていきなり結論を言ってしまいますと、“これが「バカミス」か!!”というような強烈な衝撃とか感動はあまり得ることが出来ませんでしたねェ。

 話自体はとても面白く一気に読めたし、次から次に溢れてくるトリックなんかにも驚かされたのですが、やっぱり“「バカミス」初体験”をあまりに意識し過ぎていたためか、ちょっとした肩透かしをくらったような感じがありました。

 そこで考えたのが、この「バカミス」というジャンルは、そのジャンル自体が独立した世界で生きているわけではないのだ、ということです。やはり「バカミス」とは、“本格的なミステリ作品”に対するアンチテーゼ的役割をもっているもので、“本格的なミステリ作品”が存在することで初めてその魅力というものが発揮されるのではないでしょうか。

 そう考えると、その“本格的なミステリ作品”の読書量が乏しい自分には、今「バカミス」を読んでも、両者を差別化する境界線がぼやけているため、まだ「バカミス」の“アンチテーゼ的面白さ”が伝わってないんでしょうね。

 だから“ミステリ作品”としてはすごく楽しめたのに、“バカミス作品”としてはあまり楽しむことが出来なかったのかもしれません。

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 というわけで、“初「バカミス」体験”を楽しみに読み始めたものの、結局は“もっともっと小説を読まねばならぬのだ”という初心に返るべき訓示を授けられてしまいました。

 まあ今はジャンルなど気にせずに、とにかく“読んで読んで読みまくれ!!”精神で気合入れてミステリ作品を読破してゆきたいですね。

 .......ってこの作品の感想がこんなになるなんて、読む前には全く想像もできませんでしたねェ。
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  > 個人的評価 : ★★☆☆☆ ☆☆☆☆☆


  【 “霞流一” 関連記事 】

  > No.671 「落日のコンドル」

  > No.393 「災転(サイコロ)」
  > No.197 「ロング・ドッグ・バイ」
  > No.107 「死写室」
  > No.060 「夕陽はかえる」
  > No.017 「スティームタイガーの死走」


  NEXT MYSTERY ⇒⇒⇒⇒ 「邪魔」 奥田英朗

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  >>> 「このミス」完全読破 説明&読破本リスト <<<

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