『名探偵の掟』 東野圭吾 > 「このミス」完全読破 No.06
「このミステリーがすごい!」完全読破 No.06
『名探偵の掟』 東野圭吾
「このミス」1997年版 : 3位
受賞(候補) : (「吉川英治文学新人賞」候補)
総合ランキング : 「本格ミステリ・オールタイムベストアンケート」 66位
年度ランキング : 「本格ミステリ・ベスト10」 6位
「週刊文春ミステリーベスト10」 8位
読始:2006.3.29 ~ 読終:2006.3.30
読んだ時期: 「このミス」ランキング発表"後"
読んだ版 : 文庫本 <1999年7月>
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東野圭吾といえば、最近ドラマ化もされた『白夜行』で2000年2位、そして昨年には未だに売れ続けているNo.45「容疑者Xの献身」が見事1位(どちらも未読)。なので今作も、その2作と比べると有名ではないけれど、「このミス」3位に入るほどだし、面白い大作なんだろうな~、と期待しながら読み始めました。
そしたら、いつもなら物語の後半で驚愕することが多いのですが、この作品は読み始めてすぐに驚いちゃいましたねェ。あまりに読む前の期待とのギャップが凄過ぎて.......。
頑固だけど少しおっちょこちょいな警部と、外見はぱっとしないけど冷静に推理を働かせる探偵のコンビが、様々に仕組まれた謎を次々と解いてゆく.......。と言えば、典型的な推理小説のようですが、実際には、この2人はそれぞれの役を演じる役者のようなもので、愚痴をこぼしながらも謎を解いてゆく......という、いわゆる“楽屋落ちネタ”なのですよね。まさかこんな内容だったとは.......。
そして、推理小説に出てくるトリックのパターン(“密室”とか“ダイイングメッセージ”とか)が章ごとに出てきて、2人がそれぞれのトリックに対してツッコミを入れていく感じなのですが、“推理物”なんて漫画『金田一少年の事件簿』ぐらいしか読んでなかったので、こういったネタを理解できるのか少々心配になりました。でもその唯一読んでいたのが『金田一~』だったからこそ、充分に楽しむことができたわけですけどね。
つまりは、最低でも『金田一~』ぐらいは読んでいないと、この作品の面白さは理解できない、ってことですね。
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まあ最初は驚いたのですが、漫画を読んでいるような軽い感じが、これまで読んできたミステリ作品と比べてなんか新鮮で良かったし、『金田一~』を読んでて引っかかってたところを上手くツッコミ入れてくれたので、とても楽しんで読めました。
しかもそれでいて、推理小説のトリックについて結構勉強になりましたからね。もう“言うことなし”でございます。
ただ、『白夜行』『容疑者Xの献身も』もこんな感じの内容だったらと心配........、にはさすがになりませんけどね。
> 個人的評価 : ★★★★★ ★☆☆☆☆
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> No.0006 「名探偵の掟」
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