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2006年4月19日 (水)

『マークスの山』 髙村薫 > 「このミス」完全読破 No.08

このミステリーがすごい!」完全読破 No.08

 『マークスの山』 髙村薫

   「このミス」1994年版 : 1位

   受賞(候補) : 「日本冒険小説協会大賞」受賞
            「直木三十五賞」受賞

   総合ランキング : 「二十世紀傑作ミステリーベスト10」 3位
               「この警察小説がすごい! ALL THE BEST」 9位
               「東西ミステリーベスト100(2012年版)」 53位

   年度ランキング : 「週刊文春ミステリーベスト10」 1位

   読始:2006.4.10 ~ 読終:2006.4.12

   読んだ時期 : 「このミス」ランキング発表"後"

   読んだ版 : 単行本 <1993年3月>

マークスの山(上) 講談社文庫マークスの山(上) 講談社文庫
高村 薫

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 タイトルと出だし部分の内容から、“山を舞台にした話”なんだろうな~と思ってましたが、“山”が大きなキーワードではあるけれど、“山の話”よりも“警察内部の話”がメインでしたね。

 それにしても、こういった“警察内部の話”はなんか堅苦しい感じがして抵抗感があったのですが、No.03「半落ち」横山秀夫と今作を読んで見たら、“警察内部の話”は逆に物凄く好きだったんだってことがわかりましたね。

 それは、“生と死”に関わる事件について、自分の“生と死”を賭けながら捜査する職業なため、人間の感情や行動がありのまま包み隠さず吐き出されるので、そういった“人間臭さ”が面白いんでしょうね。

 今作品も、“警察vs犯人”というあたりまえの構図はもちろん、警察内部での争い、さらに“犯人”以外の者との対決も重要になっているので、まさに“魂と魂の闘い”を充分に堪能することができました。

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 それで後半に入って“これは久々の満点が出るか!?”と思うくらいに面白かったのですが、ちょっと最後の方が尻つぼみに感じてしまったのですよね。

 それまで上昇し続けていた熱がちょうどいいくらいに和らいだ所でラストを迎えた、といった感じでそれはそれで良かったのですが、やはりその熱がそのまま頂上まで昇りきり、絶景を眺め感動する様まで期待してしまったので、その分満点には届かず......、といったところでしょうかね。


  > 個人的評価 : ★★★★★ ☆☆☆☆☆


  【 “髙村薫” 関連記事 】

  > No.613 「冷血」
  > No.238 「太陽を曳く馬」
  > No.008 「マークスの山」


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  >>> 「このミス」完全読破 説明&読破本リスト <<<

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