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2019年3月26日 (火)

『刀と傘 明治京洛推理帖』 伊吹亜門 > 「このミス」完全読破 No.1057

「このミステリーがすごい!」完全読破 No.1057

 『刀と傘 明治京洛推理帖』 伊吹亜門

   「このミス」2020年版 : ?位

   受賞(候補) : 「ミステリーズ!新人賞」受賞作 『監獄舎の殺人』 収録

   総合ランキング :

   年度ランキング :

   読了日 : 2019年3月4日

   読んだ時期: 「このミス」ランキング発表"前"

   読んだ版 : 単行本 <2018年11月>

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 著者の伊吹亜門は、短篇「監獄舎の殺人」で“ミステリーズ!新人賞”を受賞すると、その受賞作は“ベスト本格ミステリ”と“ザ・ベストミステリーズ”の二つのミステリ年鑑アンソロジー(ベテラン作家の短篇も対象)に選出&収録されるなど、まだ単独著書デビュー前の作家の作品としては破格の高評価を受けることに。

 ただこの時点ではあくまで(実績はこの作品だけなので)"受賞短篇に対する評価"止まりであったものの、なんと翌年にも「佐賀から来た男」が"ベスト本格ミステリ"に選出されたことにより、著者自身に対する評価と期待も俄然上がったのですね。

 そしてそんな高い評価を受けた両短篇をどちらも収録した本作にて、ついに待望の単行本デビューとなりました。

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 というわけで本作は、「佐賀から来た男」「弾正台切腹事件」「監獄舎の殺人」「桜」「そして、佐賀の乱」から成る連作集です。

 最初の章の舞台となるのは慶応三年の京都で、尾張藩士の鹿野師光と佐賀藩士の江藤新平(後の初代・司法卿)の二人が、出逢って早々に鹿野の同志が殺害された事件の解決に挑むことになったのをきっかけにして、幕末から明治維新へと移り行く激動の時代に起きた奇怪な殺人事件の謎に、役職や関係性を変えつつもこの二人が挑んでいくことに。

 時代ミステリとはいえ、物語の中にミステリ要素が紛れ込んでいるというよりは、密室やアリバイなど犯人が仕掛けたトリックに探偵役がロジックを用いて謎解きしていくという本格派なミステリ作品となっていますし、それでいて時代背景や人物像や史実などがしっかりと描かれることにより歴史小説としての充分な読み味もあったように思います。

 そしてミステリ的に見ますと、犯行動機を解き明かしていくことによって事件の真相や真犯人へと迫っていくという推理過程が素晴らしく、犯行動機が重要な鍵となることで(ミステリ要素だけでなく)人間ドラマの方にも厚みと凄みが生まれますし、"事件が解決してめでたしめでたし"となった直後に本当の真相が戦慄を従えながら浮かび上がってくるので、ミステリ的にも物語的にもゾクゾクと身震いをするほどの結末を各短篇で味わうことになるのですね。

 しかも、年鑑アンソロジー収録作だけが突出しているというわけではなく、その他の作品もミステリ的なヴァラエティーに富んでいるうえにそれぞれ違った面白さがあるのでレベルの高い短篇集となっていますし、そんな短篇が繋がりをみせることによって物語的な刺激と真相の衝撃度がさらに増すという連作としての完成度も高いので、読めば(派手さこそないものの)“新人離れ”という評価にも納得の時代本格ミステリを堪能できるのではないでしょうか。


> 個人的評価 : ★★★★★ ★★☆☆☆

 * 個人的評価は、減点方式ではなく加点方式となっています
   (★の数が少なくても面白くなかったということではありません)
  個人的評価の詳しい説明・評価基準は
  「このミス」完全読破 説明&読破本リストにてご確認ください


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  >>> 「このミス」完全読破 説明&読破本リスト <<<

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