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2018年3月 2日 (金)

『少女を殺す100の方法』 白井智之 > 「このミス」完全読破 No.1006

「このミステリーがすごい!」完全読破 No.1006

 『少女を殺す100の方法』 白井智之

   「このミス」2019年版 : ?位

   受賞(候補) :

   総合ランキング :

   年度ランキング :

   読了日 : 2018年2月2日

   読んだ時期: 「このミス」ランキング発表"前"

   読んだ版 : 単行本 <2018年1月>

少女を殺す100の方法少女を殺す100の方法
白井智之

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 白井智之は、横溝正史ミステリ大賞(新人が対象の賞)の最終候補止まりながら(選考委員であった有栖川有栖・道尾秀介の強い推薦を受けて)刊行された『人間の顔は食べづらい』で2014年にデビュー。

 その翌年に発売されたデビュー2作目の『東京結合人間』は「このミス」と「本格ミステリ・ベスト10(本ミス)」にランクインし、さらに1年後に発売のNo.0946「おやすみ人面瘡」は「このミス」「本ミス」共に前作から順位を上げてのランクイン(どちらもベスト10入り)と、まだ新人作家といえるほどの活動期間ながらすでに“最新のミステリ小説をチェックするうえで避けては通れない”と思わすほどの存在感を身に付けています。

 ただそんな高評価とは裏腹に、“エログロホラーと本格ミステリとの歪な融合”という好む人をかなり選ぶようなマニア向けともいうべき作風なのですが、デビュー4作目となる本作も、『少女を殺す100の方法』というタイトルに、「14歳は 殺したいほど 可愛い。」と書かれた単行本の帯など、読む前から(軽い気持ちで興味を持つような読者を拒絶するかのような)狂気や物騒さや不謹慎さが感じられる作品となっていますね。

 ちなみに本作も含めてこれまで発表された作品は全てシリーズものではないので、どの作品から読んでも問題ありません。

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 というわけで本作は、「少女教室」「少女ミキサー」「「少女」殺人事件」「少女ビデオ 公開版」「少女が町に降ってくる」の五篇を収録した著者初の短篇集で、各篇に繋がりはないものの、わずかながらリンクするような描写も。

 他には各篇ごとに少女が20人ずつ死ぬという共通点もありながら、学園ミステリ、ソリッド・シチュエーション・ホラー、メタミス、エログロノワール、奇想SFと、その内容は驚くほどバリエーションに富んでいます。

 もう少し具体的に書くと、女子校の(密室と化した)教室で生徒が大量に殺されていたり、ある法則により動くカッターが仕込まれた巨大殺人ミキサーに少女たちが放り込まれたり、探偵小説研究会の先輩が書いたミステリ小説の犯人当てに後輩が挑んだり、次々と連れられて来る少女たちに謎の肉を食わせるのが仕事の男と肛門から腸がぶら下がっている少女との物語だったり、定期的に空から少女たちが降ってくる村の物語だったり。

 まあいずれにしろ普通でも正気でもない奇怪でねじくれた話ばかりなのですが、やはり著者の持ち味である“エログロ”と“本格ミステリ”はどの話にも遠慮なくぶち込まれていて、その強度はそれぞれの話で多少異なるものの白井作品ならではの不謹慎さに満ちたエログロ&本格ミステリを堪能出来ると思います。

 とはいえ、前作まではエログロノワール要素と本格ミステリ要素とがガッチリと噛み合っていたというよりは(無理やり造られたキメラのように)歪で強引に融合させられていた印象で、そこがまた魅力的だったり評価が激しく分かれる要因だったりしたものの、本作は短篇ということもあってか、そんなエログロと本格ミステリとの融合に歪さや強引さはあまり感じられなかったのですよね。

 それでも各物語の設定が奇抜で狂気全開なのでインパクトや禍々しさは(過去作にも)負けてはおらず、そんな物語にエログロと本格ミステリが自然に融合することによって(特に後半の二篇には)前作までにはなかった物語的な魅力や濃厚さが生み出されていて、そんな物語の中にあるからこそエログロも本格ミステリ要素もより刺激的で印象的になっていたように思います。

 まあこれは個人的な感想ですし、読む人を選ぶ作風なのは変わらないので、多くの人にお薦めできるタイプの作品ではないのですが、前作までと比べて“一皮剥けた”と感じさせるほどの作風の変化があったことは間違いないので、過去作を読んで肌に合わなかった人にも(今回も同じ感想となる可能性はあるとはいえ)本作で白井作品に再挑戦してほしいですし、「少女ミキサー」「少女ビデオ 公開版」の二篇は特に平山夢明作品が好きな人にお薦めしたいですね。


> 個人的評価 : ★★★★★ ★★☆☆☆

 * 個人的評価は、減点方式ではなく加点方式となっています
   (★の数が少なくても面白くなかったということではありません)
  個人的評価の詳しい説明・評価基準は
  「このミス」完全読破 説明&読破本リストにてご確認ください


  【 “白井智之” 関連記事 】

  > No.1006 「少女を殺す100の方法」
  > No.0946 「おやすみ人面瘡」


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  >>> 「このミス」完全読破 説明&読破本リスト <<<

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