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2015年12月21日 (月)

『鍵の掛かった男』 有栖川有栖 > 「このミス」完全読破 No.853

「このミステリーがすごい!」完全読破 No.853

 『鍵の掛かった男』 有栖川有栖

   「このミス」2016年版 : 8位

   受賞(候補) :

   総合ランキング :

   年度ランキング : 「週刊文春ミステリーベスト10」 5位
              「ミステリが読みたい!」 6位
              「本格ミステリ・ベスト10」 7位
              「黄金の本格ミステリー」 選出

   読始:2015.10.31~ 読終:2015.11.3

   読んだ時期: 「このミス」ランキング発表"前"

   読んだ版 : 単行本 <2015年10月>

鍵の掛かった男鍵の掛かった男
有栖川 有栖

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 有栖川有栖のライフワークとも言うべき“作家アリスシリーズ(火村英生シリーズ)”の23作目です。

 このシリーズは中短編集の割合が多いのですが、本作は『乱鴉の島』以来9年ぶり8作目のシリーズ長編作品となっています。

 そして、このシリーズ作品としてはその『乱鴉の島』以来2度目となる「このミス」ランクインを果たしたのですね(このシリーズ以外の作品も含めるとNo.093「女王国の城」以来8年ぶり6度目の「このミス」ランクイン)。

 なお、ストーリー的に繋がっているシリーズではないので、本作から読んでも問題ないと思います。

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 売れないミステリ作家である有栖川有栖は、大御所作家の影浦浪子から、とある事件に関する調査を頼まれることに。

 その内容というのは、(影浦が定宿にしている)大阪・中之島にある銀星ホテルに長期滞在していた梨田稔がそのホテルの一室で自殺したものの、影浦は梨田が自殺するようには思えず、警察が自殺と判定したのは納得できないため、その真相を調べてほしい、というもの。

 そのため、探偵役である犯罪社会学者の火村英生が職務のためすぐには調査に参加できないこともあり、有栖が単独で事件について調べていくのですが、本来 有栖は(天才的な推理力を発揮する)探偵役ではなく探偵助手的役割(ワトソン役)なので、関係者への聞き込みを中心とした地道な調査が続いていきます。

 それに、この梨田という男が、身寄りがなくこれまで歩んできた人生も不明という謎に満ちた人物であるため、(事件の下調べ段階である)被害者の素性を知るだけでもかなりの苦労と時間が必要となりますし、そもそも真犯人がいるのかどうかさえわからない事件の調査なので、その調査部分におけるページ数が結構多めなこともあり(話が転がっていかないことに)じれったくなったり読み進め辛く感じてしまう人もいるかもしれません。

 ただ、舞台となる(銀星ホテルを中心とした)中之島の街の描写やエピソードが丁寧に書かれていたり、阪神・淡路(1995年)と東日本(2011年)の両震災を始めとした現実世界における出来事が話に絡んでくることで、リアル感を伴う厚みや深みが濃厚に加わり、物語としての(地味ながら)豊潤な読み応えが増していたように思います。

 それに、調査が進展の様相を見せ始めた途端に物語が一気に加速するように進み始めるので、そこからは読みながらのめり込むように物語世界に入っていくこと必至ですし、ワトソン役の有栖による地道な調査を経ているからこそ、この後半での真相に向かって(見事な軌跡を辿りつつ勢いよく)繋がっていく展開に心が躍るほどのカタルシスを感じたりもするのですね。

 そんな内容なので、(これまでの“作家アリスシリーズ”のような)探偵が難事件を推理するという直球な本格ミステリ作品として期待してしまうと満足を得られないかもしれませんが、人間ドラマと探偵ミステリとがガップリ四つに組んだ新機軸ともいえる面白さを味わえますし、もちろん火村による名推理も披露されるので、特にミステリとドラマ性の両方をじっくりと堪能したい人にお薦めです。


> 個人的評価 : ★★★★★ ★☆☆☆☆


 ★★★★ : 本格ミステリ度
 ☆☆★★★ : ビックリ驚愕度
 ☆☆☆☆★ : 熱アクション度
 ☆☆☆★★ : 鬼畜グログロ度
 ★★★★ : 主キャラ魅力度
 ★★★★ : 人間味ドラマ度
 ☆☆☆★★ : 感涙ウルウル度
 ☆☆☆★★ : 下ネタエッチ度
 ☆☆☆★★ : 衝撃バカミス度
 ☆☆☆★★ : 気軽に読める度

 * 個人的評価は、減点方式ではなく加点方式となっています
   (★の数が少なくても面白くなかったということではありません)
  <個人的評価&項目別評価>の詳しい説明・評価基準は
  「このミス」完全読破 説明&読破本リストにてご確認ください


  【 “有栖川有栖” 関連記事 】

  > No.959 「狩人の悪夢」
  > No.853 「鍵の掛かった男」

  > No.727 「江神二郎の洞察」
  > No.677 「論理爆弾」
  > No.503 「真夜中の探偵」
  > No.422 「長い廊下がある家」
  > No.355 「闇の喇叭」

  > No.216 「赤い月、廃駅の上に」
  > No.093 「女王国の城」
  > No.081 「双頭の悪魔」
  > No.067 「孤島パズル」
  > No.061 「月光ゲーム」


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