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2015年11月25日 (水)

「ミステリが読みたい!2016年版」

ミステリマガジン 2016年 01 月号 [雑誌]ミステリマガジン 2016年 01 月号 [雑誌]

早川書房 2015-11-25
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 これから12月に掛けてミステリランキングが続々と発表されるのですが、まずは他に先駆けて「早ミス」("早"川書房が版元&一番"早"くランキングを発表)こと「ミステリが読みたい!」が発表となりました。

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 この「早ミス」は、2007年(2008年版)に創刊ということで、他誌(「このミス」「文春」「本ミス」)に比べるとかなりの新参者なのですが、それ故に他誌(特に「このミス」)との差異(差別化)を生み出そうとしています。

 その一番の特徴というのが、ランキング(投票)の対象となる作品の発売期間(締め切り)が他誌より1ヶ月早いことで(他誌は前年11月~本年10月、「早ミス」は前年10月~本年9月)、それにより発売時期の関係で他誌で正当な評価を受けなかった作品(主に前年10月発売作品)を拾い上げられる、という利点があります。

 それに、こう言っては失礼かもしれませんが、発表時期が「このミス」より2週間早いということで、「このミス」の前哨戦的な楽しみ方もできるのですよね。 

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 そして投票方式も過去に大きな変更が何度かあったのですが、今年は前3年と変わらず、投票者は一人10作品まで投票でき、順位ごとに点数を付けて(1位が20点、2位が19点.....)、その合計点数により総合ランキングを決定、という方式に。

 なので、以前の方式(文庫も対象だったり部門別投票だったり)と比べると「このミス」を始めとした他誌の集計方法に近くなっているものの、「このミス」では一人6作品までしか投票できないため、それより4作品多く投票出来ることでランキングにも変化が現れるでしょう。

 それに、「このミス」の投票者は70人以上なのに対し「早ミス」では33人(昨年より2人減、2年前と同数)と半分以下なので、人数が少ない分、投票者の好みの傾向がダイレクトに出やすい(少数の人が高く評価している作品や地味ながらも多くの人から評価されている作品がランクインしやすい)のではないでしょうか。

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 あと昨年からの大きな違いは、昨年まではあった“新人賞”(その年デビューの新人の中で一番上位の作品&作家を表彰)が今年からなくなったことと、昨年までの“ジャンル別総括とベスト5”が今年はジャンル分けを行なわない“総括”に変わったことです。

 そして「ミステリが読みたい!」とは直接関係ないものの、2015年号から掲載誌である「ミステリマガジン」が奇数月のみの隔月発売(偶数月に「SFマガジン」を刊行)となったことも大きな変更点でしょう。

 それもあってか昨年より350円も値段がアップしてしまったのですが、ただ人気シリーズの最新長編作『機龍警察 狼眼殺手』の連載第1回が掲載されているので、これだけで値上がり分は充分にペイ出来てしまうのではないですかね。

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 というわけで、今年の「早ミス」のランキングを見ていきたいのですが、ランクインしたうちのどのくらいの作品を事前に読んでいたのか、といったところもチェックしてみたいと思います。

 そして、ランクインした作品以上に売れてしまうという超ベストセラーな「このミス」と比べると、「早ミス(ミステリマガジン)」の方は知名度も売れ行きもかなりの差があるだろうし、今年から隔月発売となった理由が売れ行き不振なのではないかと邪推してしまうと、発売直後にランキングを丸ごと書いてしまうのはやはり躊躇してしまいます

 そのため、作品名等記入したランキングには1ヶ月後くらいに書き替えることにし、とりあえずは事前に読んでいた作品のみ“「このミス」完全読破”の通しNoと当ブログ記事へのリンクを付けるだけにしたいと思います。

 なので、書き替えるまでの間は面倒ではありますが、「このミス」完全読破 読了順リストにて通しNoを照らし合わせたり、感想記事へのリンク先にてご確認ください。

 * 後日追記:書き換えました


 ○:事前に読んでいた作品
 ●:読みたかったけど読めなかった作品
 ×:特に読むつもりはなかった作品


  01位 : ○ 王とサーカス / 米澤穂信  <感想記事はこちら>
  02位 : ● 戦場のコックたち / 深緑野分  <感想記事はこちら>
  03位 : ○ ミステリー・アリーナ / 深水黎一郎  <感想記事はこちら>
  04位 : ○  / 東山彰良  <感想記事はこちら>
  05位 : ● その可能性はすでに考えた / 井上真偽  <感想記事はこちら>

  06位 : ○ オルゴーリェンヌ / 北山猛邦  <感想記事はこちら>
  07位 : ○ 血の弔旗 / 藤田宜永  <感想記事はこちら>
  08位 : ○ キャプテンサンダーボルト / 阿部和重 伊坂幸太郎  <感想記事はこちら>
  09位 : ● 死と砂時計 / 鳥飼否宇  <感想記事はこちら>
  10位 : ○ さよならの手口 / 若竹七海  <感想記事はこちら>

  11位 : ○ 孤狼の血 / 柚月裕子  <感想記事はこちら>
  12位 : ○ 片桐大三郎とXYZの悲劇 / 倉知淳  <感想記事はこちら>
  13位 : ● ミネルヴァの報復 / 深木章子
  14位 : ○ あぶない叔父さん / 麻耶雄嵩  <感想記事はこちら>
  15位 : ○ ビッグデータ・コネクト / 藤井太洋  <感想記事はこちら>

  16位 : ○ 鳩の撃退法 / 佐藤正午  <感想記事はこちら>
  17位 : ○ 星読島に星は流れた / 久住 四季  <感想記事はこちら>
  18位 : ○ フィルムノワール/黒色影片 / 矢作俊彦  <感想記事はこちら>
  19位 : × 福家警部補の追及 / 大倉崇裕
  20位 : ○ 教団X / 中村文則  <感想記事はこちら>

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 今年ランキングの大きな特徴としましては、「早ミス」のみが今年度の対象となる昨年10月刊行作品(今年度の「このミス」「本ミス」「文春」では対象外)のランクインがなかったことでしょうか(最高位はNo.792「絶叫」の22位)。

 昨年版(2015年版)は、(発売時期〈10月〉の関係からか前年〈2014年版〉の他誌ではランクインまでいかなかった)深緑野分のデビュー作『オーブランの少女』が8位にランクインし、さらに今年度版(2016年版)ではデビュー2作目の『戦場のコックたち』が2位に入る大躍進を遂げたことを思えば、他誌と締め切り時期が異なることによる効果が上手く出ていたように思います。

 今年は昨年10月末に発売された白井智之のデビュー作『人間の顔は食べづらい』が同じような評価を受けるのではないかと期待したものの、デビュー2作目の『東京結合人間』と対象期間が重なったこともあってか2票入ったのみでしたね(『東京結合人間』には3票入ったので、仮に両作の票を足したとすると13位タイとなっていました)。

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