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2013年7月22日 (月)

『教場』 長岡弘樹 > 「このミス」完全読破 No.667

「このミステリーがすごい!」完全読破 No.667

 『教場』 長岡弘樹

   「このミス」2014年版 : 2位

   受賞(候補) : (「本格ミステリ大賞」候補)

   総合ランキング :

   年度ランキング : 「週刊文春ミステリーベスト10」 1位
              「ミステリが読みたい!」 4位
              「本屋大賞」 6位
              「本格ミステリ・ベスト10」 22位
              「ダ・ヴィンチ BOOK OF THE YEAR」
                 (小説ランキング) 39位

   読始:2013.7.18~ 読終:2013.7.19

   読んだ時期 : 「このミス」ランキング発表"前"

   読んだ版 : 単行本 <2013年6月>

教場 (小学館文庫)教場 (小学館文庫)
長岡 弘樹

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 2000年代前半から続く警察小説ブームは、10年近く経つ今でも衰えるところを全く見せないどころか、テレビにおける“警察ドラマ”ブームにまで規模が広がっているほどで、完全に一つのジャンル(しかも超人気ジャンル)として確立した感があります。

 さらには、その警察小説ブームのきっかけを作った第一人者であるもののここ数年はセミリタイア状態だった横山秀夫が、昨年(2012年)にNo.594「64(ロクヨン)」で大復活を遂げた影響もあってか、ここに来てまた一段と警察小説が盛り上がりを見せているようでもあるのだから凄いですよね。

 そして本作ですが、警察学校を舞台にしているということで、警察小説の大きな流れから見ると設定的に支流(変化球)に位置する作品のようですが、作品の中身は間違いなく本流(直球)の面白さでした。

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 内容の方は、章ごとに語り手(警察学校の生徒)が変わっていくので、連作のような形式となっています。

 舞台が警察学校ということもあり、警察官になるために課せられる授業内容や、細かく設定された規則、そしてそれを守りながらの寮での生活など、警察学校だからこその日常が描かれていくので、(警察官になる前の段階ではあるものの)職業小説的な読み応えがありました。

 とはいえ警察学校(少なくとも本作の舞台となる警察学校)では、警察官を育成する場というよりも、本文の言葉を借りれば『警察官としての資質に欠ける学生を、早い段階ではじき出すための篩(ふるい)』の場というほどの、とても過酷な授業や日常生活が待ち受けていますし、転職組もいることで年齢や前職など大きく異なる学生が集まっているため、それにより校内における結構ドロドロとした人間ドラマが繰り広げられたりもするのです。

 そんな警察学校ドラマにミステリ的な謎が絡んで来るのですが、全ての文章が伏線とでも言えるほどの、無駄な肉を削ぎ落としたような洗練されたミステリ作品に仕上がっていて、それが警察学校における物語と見事なほど自然に溶け込んでいました。

 そして章ごとのクライマックスでは、毎回かなりショッキングな出来事が待ち受けているものの、本作をリアリティーある物語として読んでいた(期待していた)人にとっては、この部分により荒唐無稽な物語に感じられ、一気に冷めてしまったりもしたようです。

 ただ、この過剰とも言うべき演出があることで、題材的に地味になりそうな物語に魅力的な刺激を加え、エンタメ的な面白さに繋げていますし、その衝撃的な展開の結果が次の章で明かされることで連作としての面白さが作られ、作品全体に厚みや深みを生み出していたと思います。

 なので、リアリティーさを期待するのではなく、あくまでエンタメ的に演出された物語として読めば、この警察学校小説という珍しい題材を見事に活かしきったこの作品を十二分に楽しむことができるのではないでしょうか。


> 個人的評価 : ★★★★★ ★★☆☆☆


 本格ミステリ度  : ★★★★    鬼畜グログロ度 : ★★
 ビックリ驚愕度  : ★★★      おどろおどろ度 : ★★★
 熱アクション度  : ★★       主キャラ魅力度 : ★★★
 恋愛ラブラブ度 : ★         人間味ドラマ度 : ★★★★
 下ネタエッチ度 : ★         感涙ウルウル度 : ★★
 衝撃バカミス度 : ★★★     気軽に読める度 : ★★★★

  * <個人的評価&項目別評価>の説明はこちら!


  【 “長岡弘樹” 関連記事 】

  > No.886 「教場2」
  > No.733 「波形の声」
  > No.667 「教場」
  > No.287 「傍聞き」


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