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2012年10月31日 (水)

『64(ロクヨン)』 横山秀夫 > 「このミス」完全読破 No.594

「このミステリーがすごい!」完全読破 No.594

 『64(ロクヨン)』 横山秀夫

   「このミス」2013年版 : 1位

   受賞(候補) :

   総合ランキング : 「SUGOI JAPAN Award 2015」 ノミネート

   年度ランキング : 「週刊文春ミステリーベスト10」 1位
               「ミステリが読みたい!」 2位
               「本屋大賞」 2位
               「dacapo BOOK OF THE YEAR」 2位
               「キノベス!」 3位
               「ダ・ヴィンチ BOOK OF THE YEAR」
                 (文庫ランキング) 6位
                 (小説ランキング) 13位
               「本格ミステリ・ベスト10」 22位

   読始:2012.10.25~ 読終:2012.10.26

   読んだ時期 : 「このミス」ランキング発表"前"

   読んだ版 :単行本 <2012年10月>

64(ロクヨン) 上 (文春文庫)64(ロクヨン) 上 (文春文庫)
横山 秀夫

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 横山秀夫は、ここ数年続いている警察小説ブームが巻き起こるきっかけを作った第一人者、という評価をされている作家です。

 もちろんそれ以前にも警察小説は人気でしたし、No.27「新宿鮫」大沢在昌シリーズやNo.08「マークスの山」髙村薫など大傑作も数多くありましたが、"殺人事件などを担当する捜査一課の刑事”以外の警察官にスポットを当てたことや、捜査よりも警察という組織を中心に描くなど、それまでの警察小説とはまた違った魅力を生み出したことから、その後に続いた他作家へ影響も考えれば、横山秀夫のデビューにより警察小説に革命が起きたと言っても過言ではないでしょう。

 「このミス」においても、2003年版1位のNo.03 「半落ち」を始めとしてほぼ毎年上位にランクインしていて、先日発売された『この警察小説がすごい! ALL THE BEST』”(「このミス」と同じ宝島社のムック本)でもNo.134「第三の時効」で堂々の1位に輝くなど、以前からかなりの評価を得ていましたし、現在でもその評価に変わりはありません。

 しかし、体調不良の影響で、2005年に発売された「震度0」を最後に、新作の発表はばったりと止まってしまいました。

 そんな7年間の沈黙を破り、待望の復活を現実としたのが、「影の季節」、No.25「動機」、「顔 FACE」に続く“D県警シリーズ”の4作目となる本作なのです。

 そして本作は、休業前に連載を終えていて、その時点で近日発売が予告されていた作品ということもあり、作品自体も“待望”なのですね。

 ちなみに、このシリーズの前3作はいずれも短編集(連作集)ですし、舞台が同じというだけでストーリーの繋がりなどないので、いきなり本作から読んでも問題ありません。

 ただ、本作に登場する人物が主人公を務める話があるなど、人物的な繋がりはいくつもあるので、本作の前でも後でもいいので読んでみれば、作品世界がさらに広がりをみせていくと思います。

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 D県警の広報官・三上義信は、娘が家出し行方不明となっていることが影響して、友好的だった記者クラブとの関係も悪化の一途をたどる状況に。

 そんな混乱した中で、14年前に起きた未解決誘拐殺人事件に対する警察庁長官による視察が決定したのをきっかけに、署内には不穏な動きが表立ってきて.....。

 今回の主人公は刑事ではなく広報官でして、仕事内容としては主に新聞記者への対応なのですが、どれだけこちら側の情報を隠しつつ相手の情報を引き出すのかというお互いの駆け引きや、プライドとプライドのぶつかり合い、敵対心がむき出しになるほどの対立騒動や、その一方で芯で繋がる仲間意識などなど、元新聞記者という経歴だからこそ描くことの出来るリアルな人間ドラマが、物凄い迫力で読んでいるこちらに圧倒してくるのです。

 そして、警察組織は大きく刑事部と警務部に分かれるのですが、この元々仲の良くない両者の間の軋轢が次第に大きくなり、全面戦争ともいうべき規模になっていくので、組織内における警察ドラマもかなり熱く激しいものがありました。

 そんな警察組織小説としての魅力だけでもかなりの読み応えがあるのに、そこに主人公が真相を探り始めることになる“D県警の裏でうごめく策略”と14年前の未解決誘拐殺人事件とが絡んだミステリ展開が繰り広げられ、これがまた唸らされるほどの読み応えがあるので、やはり他の作家の警察小説とはあらゆる面で別格だな、といった感想が当たり前のように湧き上がってしまうほどの面白さでしたね。

 というわけで、復帰一作目にして過去作品を凌駕するほどの新たなる代表作の誕生、といっても大げさではないくらいの傑作だと思うので、横山作品ファンはもちろん、まだ横山作品を読んだことがない警察小説好きな人でも、満足なほどに“これぞ警察小説!”という魅力を堪能できるのではないでしょうか。


  > 個人的評価 : ★★★★★ ★★★★☆


   本格ミステリ度  : ★★★       鬼畜グログロ度 : ★★
   ビックリ驚愕度  : ★★★       おどろおどろ度 : ★★
   熱アクション度  : ★★★       主キャラ魅力度 : ★★★★
   恋愛ラブラブ度 : ★★         人間味ドラマ度 : ★★★★★
   下ネタエッチ度 : ★          感涙ウルウル度 : ★★★
   衝撃バカミス度 : ★          気軽に読める度 : ★★

  * <個人的評価&項目別評価>の説明はこちら!


  【 “横山秀夫”関連記事 】

  > No.594 「64(ロクヨン)」
  > No.134 「第三の時効」
  > No.025 「動機」
  > No.003 「半落ち」


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