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2011年11月17日 (木)

『水の柩』 道尾秀介 > 「このミス」完全読破 No.498

「このミステリーがすごい!」完全読破 No.498

 『水の柩』 道尾秀介

   「このミス」2012年版 : 59位

   受賞(候補) :

   総合ランキング :

   年度ランキング :

   読始:2011.11.2 ~ 読終:2011.11.3

   読んだ時期: 「このミス」ランキング発表"前"

   読んだ版 : 単行本 <2011年10月>

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道尾 秀介

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 道尾作品といえば、読者を騙すトリックやどんでん返しが持ち味となっていましたが、2009年末以降は、No.311「光媒の花」や直木賞を受賞したNo.396「月と蟹」など、どんでん返しどころかミステリのジャンルにも入らないような文学的作品がほとんどとなりました。

 とはいっても、ミステリ的な仕掛けでドラマ性を演出しているようにも読めるのですが、ただ作者本人が“ノン・ミステリー”と称しているので、やはり道尾作品の中では“非ミステリ”の作品群ということでいいのでしょうね。

 それで本作ですが、そんな“非ミステリ”タイプの作品となっています。

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 主人公の逸夫は、自分が特別な所などない普通の人間であることや、変わり映えのしない日常に、つまらなさを感じながら生きている中学生の少年。

 逸夫と同じクラスの敦子は、幸せとはいえない家庭環境や、同級生から受けるいじめなどの影響で、苦しみながら普通を求め生きている少女。

 そんな逸夫と敦子がある計画を実行に移すのと足並みを揃えるように、この二人それぞれの、家族を含めた物語が、大きく動き始めていくのです。

 やはり過去の道尾作品と同様に、作風は暗く重々しい感じで、読んでいて辛く切なく哀しくなる話が進んでいきます。

 ただ、これまでの作品と比べると、重々しい雰囲気の中にも希望の光が強く照らし出されていきますし、爽やかな読後感さえあって、それらが感動を呼び起こすので、過去作の哀しく重い物語が苦手だった人でも本作は楽しむことができるのではないでしょうか。

 そしてミステリ的には、本作は過去話を中心にしていて、章の始めに現在話が少し挿入されているのですが、物語が進むにつれて謎に包まれていた現代話の真実がわかってくるという形式ですし、いくつかの謎が作中に効果的に散りばめられているので、ミステリ的な技がドラマ性やテーマを効果的に高めていたように感じました。

 なので、読む人によって“これはミステリ小説だ”とも“ミステリ小説ではない”とも思えてしまうでしょうが、やはりミステリ部分がメインな作品ではないのは確かなので、道尾秀介の描く人間ドラマを楽しもうという意気込みで読むのが一番でしょうね。


  > 個人的評価 : ★★★★★ ★★☆☆☆


   本格ミステリ度  : ★★        鬼畜グログロ度 : ★★
   ビックリ驚愕度  : ★★★       おどろおどろ度 : ★★★
   熱アクション度  : ★          主キャラ魅力度 : ★★★
   恋愛ラブラブ度 : ★★         人間味ドラマ度 : ★★★★★
   下ネタエッチ度 : ★★        感涙ウルウル度 : ★★★★★
   衝撃バカミス度 : ★★        気軽に読める度 : ★★★★

  * <個人的評価&項目別評価>の説明はこちら!


  【 “道尾秀介” 関連記事 】

  > No.947 「サーモン・キャッチャー the Novel」
  > No.827 「透明カメレオン」
  > No.749 「貘の檻」

  > No.682 「鏡の花」
  > No.617 「笑うハーレキン」
  > No.583 「ノエル -a story of stories-」
  > No.546 「光」
  > No.498 「水の柩」

  > No.432 「カササギたちの四季」
  > No.396 「月と蟹」
  > No.340 「月の恋人~Moon Lovers~」
  > No.312 「蝦蟇倉市事件 1」
  > No.311 「光媒の花」

  > No.294 「球体の蛇」
  > No.233 「花と流れ星」
  > No.186 「龍神の雨」
  > No.169 「鬼の跫音」
  > No.121 「ラットマン」

  > No.117 「カラスの親指」
  > No.097 「ソロモンの犬」
  > No.058 「片眼の猿」
  > No.049 「シャドウ」
  > No.041 「向日葵の咲かない夏」


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