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2011年2月 2日 (水)

『婢伝五稜郭』 佐々木譲 > 「このミス」完全読破 No.424

「このミステリーがすごい!」完全読破 No.424

 『婢伝五稜郭』 佐々木譲

   「このミス」2012年版 : 投票数0

   受賞(候補) :

   総合ランキング :

   年度ランキング :

   読始:2011.1.31 ~ 読終:2011.1.31

   読んだ時期 : 「このミス」ランキング発表"前"

   読んだ版 : 単行本 <2011年1月>

婢伝五稜郭 (朝日文庫)婢伝五稜郭 (朝日文庫)
佐々木 譲

朝日新聞出版 2013-10-08
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 No.423「五稜郭残党伝」 「北辰群盗録」に続く“五稜郭三部作”の(作者本人曰く)最終作です。

 “三部作”とはいえ、箱館戦争(五稜郭の戦い)後のそれぞれの物語で、ストーリーの繋がりや共通する登場人物があるわけではないので(話題に上ったりはしますが)、本作から読んでも全く問題ないでしょう。

 ただ、密接的な繋がりはないとはいえ並行して繰り広げられる物語ですし、作品が語りかけてくるテーマ性やエンタメ作としての魅力は共通していると思うので、順番通りではなくとも3作共に味わってほしいですね(と言いつつ自分もこれを書いている時点では2作目が未読ですが)。

 ちなみに、本作を原作とした舞台版「婢伝五稜郭」が、単行本刊行前の昨年(2010年)10月に“グループ虎+10・Quatre”プロデュースで公演さています。

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 “箱館戦争後の物語”というのを少しだけ具体的に説明してみますと、まず箱館戦争というのは、江戸から明治へと時代が変わる大きなポイントとなった戊辰戦争の最終局面です。

 その戦地となったのが、榎本軍(旧幕府軍)の本拠地・五稜郭を中心とした箱館(この戦争後に“函館”に改称)だったのですが、新政府軍に敗れる直前に、降伏を受け入れない武士たちがこの地を脱出し、蝦夷地(箱館以北の北海道)へと逃走。

 箱館戦争終結後にこれら残党を追討に向かう官軍兵や、蝦夷地の原住民であるアイヌ人などが絡んだ物語を、残党側を中心に描いたのが、この三部作なのですね。

 そして前2作がまさに“男の中の世界”といった感じだったのに対し、本作はタイトルや表紙絵からもわかるように、女性が主人公となっています。

 といってももちろん箱館戦争を戦った残党、というわけではないのですが、ある事情から新政府の官軍に追われる身となり、そこから逃走劇&追跡劇が行われるのです。

 今回は“戦う女性”がメインテーマということもあって前2作とは少し雰囲気が違うものの、“戦争自体やその後遺症が生んだ蝦夷地における過酷で壮絶な人間ドラマ”から来る作品テーマや西部劇風なエンタメ要素が魅力的に組み込まれているのは変わらないし、女性が主人公だからこそ見える“新たな箱館戦争”が感じられたように思いますね。


  > 個人的評価 : ★★★★★ ☆☆☆☆☆


   本格ミステリ度 : ★         鬼畜グログロ度 : ★★★
   ビックリ驚愕度 : ★★        おどろおどろ度 : ★★
   熱アクション度  : ★★★★     主キャラ魅力度 : ★★★★
   恋愛ラブラブ度 : ★★★      人間味ドラマ度 : ★★★★
   下ネタエッチ度 : ★★★      感涙ウルウル度 : ★★★
   衝撃バカミス度 : ★★★      気軽に読める度 : ★★★

  * <個人的評価&項目別評価>の説明はこちら!


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