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2008年1月

2008年1月30日 (水)

『鏡の中は日曜日』 殊能将之 > 「このミス」完全読破 No54

「このミステリーがすごい!」完全読破 No.54

 『鏡の中は日曜日』 殊能将之

   「このミス」2003年版 : 15位

   受賞(候補) : (「本格ミステリ大賞」候補)

   総合ランキング : 「本格ミステリ・オールタイムベストアンケート」 54位

   年度ランキング : 「本格ミステリ・ベスト10」 4位

   読始:2007.11.20 ~ 読終:2007.11.24

   読んだ時期 : 「このミス」ランキング発表"後"

   読んだ版 : ノベルス <2001年12月>

鏡の中は日曜日 (講談社文庫)鏡の中は日曜日 (講談社文庫)
殊能 将之

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 この作者の作品はNo.16「ハサミ男」に次いで2作目となるので、この「ハサミ男」同様の驚きを期待して読んでみました。

 まず第一章では、明らかに大人であろう人物が子供のような行動をする話が、その人物目線で書かれているので、最初からとても奇妙な感じがあるのですが、その話の所々に、まるで小説のような文章が割り込まれているのです。

 この人物の話だけでもなんだかよくわからないのに、それとは関係ない文章が紛れ込んでいるため、一体これはどんな話なんだ、と不安な気持ちになってしまいます。

 続く第二章では普通の小説になるのですが、現実の話と小説の中の話が交互に出てくるのです。その二つの話は関連性が大きいのですが、互いが互いを補完していく感じがなかなか面白いですね。そして両話共にだんだんと核心に近づいていくのがわかるので、2倍に得した気になってしまいます。

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 そして最後となる第三章では、待ってました!!の驚くべき事実判明が出てきます。こういった“これまでの世界観がガラリと変わる驚き”は久々だったので、なかなか気持ちが良かったですねェ。

 それに、驚きの事実が判明してから、その説明があって全貌が掴めるようになるまでの間の、あの頭にいくつもの“?”がうごめいている感じというのは、ホントに何度体験しても素晴らしいもんです。それにその後のスッキリ感というのも、この手の小説を読まないと味わえないですからね。

 「ハサミ男」に比べると“単純明快な驚き”という点で劣るかもしれませんが、この作品もやっぱり、楽しい驚きで楽しませてもらいました。


  > 個人的評価 : ★★★★☆ ☆☆☆☆☆


  【 “殊能将之”関連記事 】

  > No.951 「キマイラの新しい城」
  > No.883 「殊能将之 未発表短篇集」
  > No.149 「黒い仏」
  > No.054 「鏡の中は日曜日」
  > No.016 「ハサミ男」


  NEXT MYSTERY ⇒⇒⇒⇒ 「首無の如き祟るもの」 三津田信三

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  >>> 「このミス」完全読破 説明&読破本リスト <<<

2008年1月27日 (日)

〔洋楽2006〕 I DON'T FEEL LIKE DANCIN'(ときめきダンシン) / SCISSOR SISTERS

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 まあとにかく明るいポップスです。しかもディスコ調で乗りが良いので、聴いてるこっちまで自然と明るく楽しくなってきちゃいます。

 全体的にちょっと昔風な感じがするのですが、それが今の時代に聴くと逆に新しく感じて。

 それに、一曲を通しての流れがすごく滑らかですからね。特にイントロから歌に入るところとか、サビに入るところとか、さらにさらに盛り上がる感じに作られていて、聴いてると自然に身体が動き出してしまうほどです。


 目覚まし代わりにしたり、登校・通勤中に聴けば、一日の始まりが心弾んで楽しい気分になること間違いなし!!


   一般的お薦め度 > ★★★★★
   変歌好お薦め度 > ★★★
   個人的ハマリ度 > ★★★★★

2008年1月26日 (土)

『赤い指』 東野圭吾 > 「このミス」完全読破 No.53

「このミステリーがすごい!」完全読破 No.53

 『赤い指』 東野圭吾

   「このミス」2007年版 : 9位

   受賞(候補) :

   総合ランキング :

   年度ランキング : 「週刊文春ミステリーベスト10」 4位
              「本格ミステリ・ベスト10」 14位
              「キノベス」 18位

   読始:2007.11.21 ~ 読終:2007.11.22

   読んだ時期: 「このミス」ランキング発表"後"

   読んだ版 : 単行本 <2006年7月>

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東野 圭吾

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 東野圭吾作品はこれまで4作読んできて(No.6「名探偵の掟」No.10「秘密」No.22「超・殺人事件」No.45「容疑者Xの献身」)、いずれも★4つ以上と高い評価となっています。でもなんかこれってミーハーな感じもしちゃうんで、今回は辛口な目線でもって読んでみました。

(後日追記)
 この記事を書いていた時は★5段階評価でしたが、その後に★10段階評価に変更しました。

 大ヒットした「容疑者Xの献身」に次ぐ作品なのですが、内容が“犯罪隠匿”ってことで共通しちゃっているのです。ただ同じ“犯罪隠匿”の話でも、「容疑者~」の方はアリバイトリックやそれを行う理由がメインになっているのに対して、今作の方は“犯罪隠匿”に関わる人々の“心”を中心に描いているのです。

 同じ“犯罪隠匿”の話をこうまで毛色の違った作品に書き分けてしまうのですから、やっぱりすごいな~と感じましたね。

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 そして全体的に漂う雰囲気もかなり異なっていて、今作の方は、老人介護や嫁姑問題、親と子の在り方など、家庭が抱える現実的な問題が物語全体に漂っています。そしてそれが犯罪に大きく関わってくるので、どうしても読み進めやすくはならないですよね。

 ただそれでも最後には感動的にさせてくれるのですから、さすがに上手いな~と感じましたね。今回の場合は、別に最後の感動はなくてもよかったかなぁとも思うのですが、やっぱりこういうラストの持っていき方だと、読後に“あ~読んでよかった~”と満足感に浸れますから。まさに“エンターテイメント”ですね。

 というわけで、辛口で読み始めたものの、読み終えてしまえば好評価になってしまいました。けど面白いもんは面白いですからね。売れてる作家や本を評価するとミーハーな感じがしますが、それで面白ければ別にミーハーでも構わない!!ってことで。まあ別に誰かにミーハーと言われたわけではないのですが。


  > 個人的評価 : ★★★★★ ★☆☆☆☆


  【 “東野圭吾” 関連記事 】

  > No.873 「人魚の眠る家」
  > No.832 「ラプラスの魔女」
  > No.784 「マスカレード・イブ」

  > No.757 「虚ろな十字架」
  > No.720 「疾風ロンド」
  > No.690 「祈りの幕が下りる時」
  > No.655 「夢幻花」
  > No.598 「禁断の魔術 ガリレオ8」

  > No.580 「虚像の道化師 ガリレオ 7」
  > No.537 「ナミヤ雑貨店の奇蹟」
  > No.526 「歪笑小説」
  > No.479 「マスカレード・ホテル」
  > No.457 「真夏の方程式」

  > No.437 「麒麟の翼」
  > No.418 「鳥人計画」
  > No.377 「白銀ジャック」
  > No.342 「プラチナデータ」
  > No.285 「カッコウの卵は誰のもの」

  > No.266 「魔球」
  > No.236 「新参者」
  > No.184 「パラドックス13」
  > No.130 「聖女の救済」
  > No.085 「流星の絆」

  > No.053 「赤い指」
  > No.045 「容疑者Xの献身」
  > No.022 「超・殺人事件」
  > No.010 「秘密」
  > No.006 「名探偵の掟」


  NEXT MYSTERY ⇒⇒⇒⇒ 「鏡の中は日曜日」 殊能将之

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2008年1月22日 (火)

『銃とチョコレート』 乙一 > 「このミス」完全読破 No.52

「このミステリーがすごい!」完全読破 No.52

 『銃とチョコレート』 乙一

   「このミス」2007年版 : 5位

   受賞(候補) : 「うつのみやこども賞」 受賞

   総合ランキング :

   年度ランキング : 「キノベス」 27位

   読始:2007.11.14 ~ 読終:2007.11.17

   読んだ時期 : 「このミス」ランキング発表"後"

   読んだ版 : 単行本(ミステリーランド) <2006年5月>

銃とチョコレート (講談社文庫)銃とチョコレート (講談社文庫)
乙 一

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 「かつて子どもだったあなたと少年少女のためのミステリーランド」シリーズの作品なんですが、乙一の作品はNo.9「GOTH リストカット事件(夜の章、僕の章)」しか読んでいないこともあって、果たして子供向けになっているのだろうか......、またNo.38「神様ゲーム」麻耶雄嵩のような“子供に読ませたくない子供向け本”なんじゃないか.......、と心配でした。

 まあ自分は子供じゃないし、かえって子供に読ませられないぐらいの方が面白そうなんで、心配するのはちょっと変なのですが。

 ただ読み始めてみれば、世間を騒がす怪盗が出るし、子供に人気の探偵も出るし、宝の地図に財宝に変装にと、子供が興味を持ちそうなアイテムが散りばめられていました。

 そしてそれらが待ち受ける世界を冒険するのが小学生くらいの男の子なので、子供が読んだなら自分が体験しているかのように楽しめるんじゃないですかね。

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 でもやっぱり単なる「子供向け」にならないのがこのシリーズの特徴でして、この作品も例外ではありません。

 人種や貧富差などの社会的な問題がバックグラウンドとしてあるし、“子供にはちょっとキツイんじゃないの?”って感じの部分が所々にありますからね。それは表現方法だったり、展開だったり。

 そしてストーリー展開も、王道のように見せかけといて一筋縄ではいかないので、良い意味で期待を裏切られる感じで、読んでて飽きませんでした。謎解きの部分も、さり気ないながらも結構凝っていたし。

 まあ、“チョコレート”といってもかなりビターな味わいなんで、この本が“子供向け”なのかどうかはちょっとわからないですね。ただ、大人が読んでも楽しめるってことだけは間違いないと思います。
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  > 個人的評価 : ★★★★☆ ☆☆☆☆☆


  【 “乙一”関連記事 】

  > No.056 「The Book-jojo's bizarre adventure 4th another day-」
  > No.052 「銃とチョコレート」
  > No.009 「GOTH リストカット事件(夜の章、僕の章)」


  NEXT MYSTERY ⇒⇒⇒⇒ 「赤い指」 東野圭吾

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  >>> 「このミス」完全読破 説明&読破本リスト <<<

2008年1月21日 (月)

〔洋楽2007〕 Hummer / Foals

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 “ロック&ダンス”であるならば聴かずにはいられない自分にとっては、この曲と出会えたことは必然であったと言えるでしょう。


 まあなかなかの“ロック&ダンス”だったのですが、それにしても音がオシャレですよね。オシャレなんだけど、全体の印象としては“とってもバカっぽい”。ボーカルがかなりバカっぽいし、音もオシャレな一方でバカっぽい。


 CDショップの曲紹介に書いてあった“変態的”という表現は、まさにこの歌の本質を表しているし、この歌にとってこれ以上の褒め言葉はないでしょうね。


 このバンド(確か英のバンド)はアルバムデビューを今まさに控えているところで、このEPはその先行的に発売されたものだそうです。なので今のうちに目を付けていると、デビュー後に大物バンドへと成長したら自慢出来ちゃうかもしれません。


 というわけで、自信を持ってお薦めするこのちょっと変テコな曲は、一度聴けば病み付きになること必死ですよ。


   一般的お薦め度 > ★★
   変歌好お薦め度 > ★★★★
   個人的ハマリ度 > ★★★★

2008年1月20日 (日)

よつばと! / あずまきよひこ (漫画)

よつばと! (1)よつばと! (1)
あずま きよひこ

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 2年ほど前から「このミステリーがすごい!」を小説選びの参考にしているですが、これの姉妹版で「このマンガがすごい!」という本も出ています。


 これも「このミス」ほどではないにしても参考にすることがあって、「へうげもの」や「もやしもん」なんかは「このマンガがすごい!」(これの略称はなんていうんですかね?「このマン」?これだとなんか変だから「この漫」にしときますか)で初めて知って読んでみたものなのです。


 そして今回「この漫」を参考に読んでみたのが「よつばと!」です(この3作品は偶然にも“平仮名タイトル繋がり”ですね)。


 “なにげなくありふれた日常を描く普通のマンガ”といううたい文句に惹かれて読んでみました。たしかに“なにげない日常”で、驚くような出来事など起きないのですが、そこに主人公であるかなり変わった小っちゃな女の子・よつばちゃんがいるだけで、こんなにも面白くなっちゃうんですからねェ。


 普通の人には“なにげない日常”でも、よつばちゃんにとっては驚くべきことばかりなんですね。そしてそれを素直に驚き楽しんでいる姿を見てると、こっちまで素直に楽しくなってしまいます。


 ホントにまるで動物のようですからね。好奇心や自由奔放さが。その好奇心を満たすためにパワー全開で自由奔放に動き回ってるので、そこがバカバカしいやら微笑ましいやらで。周りの人達の振りまわされっぷりも含めて、ほのぼのと笑えて面白い漫画です。


 “人から見たらどうでもいいようなことに一生懸命になっている人”を見るのが好きで、自らもそうありたいと思っている自分にとっては、よつばちゃんはまさに“師匠”と呼ぶべき人物ですね。

 ただ、こんな子が近くにいたらかなり大変そうだけど.....。

2008年1月18日 (金)

『生ける屍の死』 山口雅也 > 「このミス」完全読破 No.51

「このミステリーがすごい!」完全読破 No.51

 『生ける屍の死』 山口雅也

   「このミス」1989年 : 8位

   受賞(候補) :

   総合ランキング : 「「このミス」が選ぶ過去10年のベスト20」 1位
              「本格ミステリ・ベスト100」 1位
              「「このミス」20年のベスト・オブ・ベスト」 2位
              「本格ミステリ・オールタイムベストアンケート」 12位
              「東西ミステリーベスト100(2012年版)」 15位
              「二十世紀傑作ミステリーベスト10」 29位

   年度ランキング :

   読始:2007.09.23 ~ 読終:2007.11.09

   読んだ時期 : 「このミス」ランキング発表"後"

   読んだ版 : 文庫本 <1996年2月>

生ける屍の死 (創元推理文庫)生ける屍の死 (創元推理文庫)
山口 雅也

東京創元社 1996-02
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 この作品は、1989年のランキングでは8位でしたが、1998年版で行われた“「このミス」が選ぶ1997年版までのベスト20”では見事に1位となっています。発売当初よりもしばらく経ってからの方が評価が高くなったんですかね。

 それにしても、この矛盾を重ね合わせたような奇妙なタイトル。これだけで読む前から期待が大きくなってしまうのですが、実際読んでみると、このタイトルに負けないくらい奇妙奇天烈な世界が広がっているのです。


 アメリカのとある田舎町が舞台となっているのですが、その町では“死者が甦る”という珍事件が次々と発生しています。

 そんな状況の中、死者と最も関係深い場である大規模な葬儀屋で殺人事件が起こるのですが、“死者が甦る”という普通ではありえない前提があるため、普通のミステリーにある殺人事件と同じような展開になるはずがありません。

 被害者が死者なのはあたりまえですが、容疑者も死者(事件当時すでに死んでいた者)で、事件の謎を探る探偵役も死者。さらに死んだはずの被害者すらも生きかえってくる始末.......。“生きる屍”達が、事件の渦中にいながら、事件を混乱させる要因にもなっちゃってます。

 さらに、生きている者の中にも、様々な問題から逃避することにより、精神的に死者のようになって生活している者が何人もいて、これまた“生きる屍”となって事件に関わってくるのです。

 こんな“生きる屍”達が生き生きと暴れまわる世界。まさにブットビまくりですね。

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 とにかくハチャメチャな展開の連続で、こちらの脳の中もパンク寸前になってしまうのですが、これがまた楽しいものなのです。自分の想像できる枠を遥かに飛び越えていくような話を前にすると、大自然を目の前にして心から感動する時と似たような感覚に陥りますからね。アドレナリン出まくり状態とでもいいましょうか。

 ただこの作品はこれで終わるのではなく、こんな込み入ってこんがらがった話が、最後にはスッキリと解決するのです。これには驚きました。

 自分は、No.4「生首に聞いてみろ」法月綸太郎とかNo.37「扉は閉ざされたまま」石持浅海のような、いくつもの伏線を綺麗に回収したりとか、見事な推理を披露するといった話を読んでも、面白いとは思っても、それ以上に感情に訴えかけてくるようなものをまだ感じることができていないのですが、この作品に関しては、“よくぞここまで難解な話を最後に綺麗にまとめた!!”って感動してしまいましたからね。

 奇想天外な話だけでも充分面白かったのに、それらを最後に綺麗にまとめてしまわれたら、これはもう拍手と共に最高評価を与えないわけにはいかないでしょう!!


  > 個人的評価 : ★★★★★ ★★★★☆


  【 “山口雅也”関連記事 】

  > No.971 「落語魅捨理全集 坊主の愉しみ
  > No.777 「ミステリマガジン700 【国内篇】」
  > No.604 「謎の謎その他の謎」
  > No.489 「狩場最悪の航海記」
  > No.128 「キッド・ピストルズの最低の帰還」

  > No.109 「モンスターズ」
  > No.080 「キッド・ピストルズの冒涜」
  > No.051 「生ける屍の死」
  > No.028 「ミステリーズ」
  > No.015 「キッド・ピストルズの妄想」


  NEXT MYSTERY ⇒⇒⇒⇒ 「銃とチョコレート」 乙一

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  >>> 「このミス」完全読破 説明&読破本リスト <<<

2008年1月17日 (木)

capsule rmx / capsule (CD)

capsule rmxcapsule rmx
capsule

ヤマハミュージックコミュニケーションズ 2007-10-10
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 CDレンタル店で流れていた歌の音がPerfumeっぽかったので、「こういう音が最近流行ってきたの?」って嬉しくなっちゃいましたが、そのアーティストが特集されている棚に行ってみたら、なんてこたあない、そのPerfumeを手掛けている中田ヤスタカ氏自身によるユニットグループだったんですねェ。そりゃ似てるはずだ。


 このcapsuleというユニットはすでに何枚もアルバムを出していたので、何を借りてよいのやらさっぱりでした。最新作である「FLASH BACK」はまだ新作扱い(1週間借りれない)だったし。(補足すると、DVDの旧作を借りる予定でいたので、どうせならCDも1週間レンタルにしとこうと思ったのです)


 結局、10月に発売されたこのリミックス・アルバムを借りたのでした。いきなりリミックスを借りるのはどうかとも思いましたが、音楽の種類からしてオリジナルと激変するようなことはないんじゃないかと考えて。


 それで聴いてみましたら、やっぱりいい音ですねェ。ホントに好みにぴったりです。有名どころで例えるならば、underwoldとちょっと前のThe Chemical Brothersとを合わせて可愛くした感じ、でしょうか。まあこの手の音楽に詳しい人からしたら、全くトンチンカンな例えだと言われちゃうかもしれないですが。


 ただ、この音での歌モノを期待してたのですが(店でかかっていたのも歌モノだったし)、リミックス・アルバムってこともあってかインストっぽいのが多かったですね。後半はヴォーカルが音の一部みたいな作りで“半端歌モノ”って感じでしたけど。でもそれが逆に良かったりなんかして。


 なんでかなり気に入ったのですが、でもやっぱりこの音に乗った歌モノも聴いてみたいですよねェ。だから今度はオリジナルアルバムや、あと中田ヤスタカ氏がプロデュースするMEGなんかも聴いていきたいと思います。


 って歌モノ聴きたいなら、Perfumeはまだ「ポリリズム」しか聴いたことないんだから、Perfumeのアルバムを聴くべきですよねェ。まあ色々と探ってみますかね。


 (これを書いた数日後に、実はこのアルバムの最初の数曲が何故かipodに転送されていないことがわかったのですが、その数曲の中に、自分が聴きたがっていた“歌モノ”がありました。やっぱり良かったです)

2008年1月15日 (火)

「このミステリーがすごい!」を探せ!

「このミステリーがすごい!」を探せ!


 ”「このミス」完全読破”を始めてからは、この「このミス」シリーズは大変身近なものとなりました。これまでは主に図書館で読んだり借りたりして、過去に遡りつつ面白そうな本を吟味して参考にしていたのですが、去年の暮れに発売された「このミス2008年版」で初めて「このミス」を購入することとなりました(「このミステリーがすごい!2008年版」参照)。

 そしたらやっぱり、過去の「このミス」も手に入れたい。ここで感想書く時の参考にもなるし。といってもあらすじを思い出したりすることに使うためで、似たようなこと書いたりパクろうなどとは考えていませんが。でも一度、No.22 超・殺人事件 東野圭吾の時に、そうとは知らずに「このミス」で使われていた表現を丸々使ってたことがあったんですけどね。

 そんな凡ミスをしてしまったのも、やはり手元に「このミス」がなかったことが大きいでしょう。前に読んだもののうろ覚えだからこそ、人様の言葉なのか自分の頭の中から出てきた言葉なのかがあやふやになってしまうのです。


 なので過去の「このミス」も手に入れたいのですが、書店では現在は「2008年版」しか置いてなので(「2007年版」も残ってるとこもあるけど)、入手するには古本屋を巡って探さなければならないのです。

 しかし古本屋で「このミス」を探すのも大変なのですよこれが。「ミステリー関連」というコーナーがある所ならそこを見れば一発であるなしがわかるのですが、このコーナーがあったとしても「本とマンガ」とか「雑学」とかのコーナーに紛れてたり、雑誌類が置いてある棚にあったりして、大変曖昧なのです。

 この色んなコーナーに紛れているということは、つい最近になってやっと知ったのです。馴染みの古本屋に行くたびに「ミステリー関連」や「雑学」コーナーをチェックしていたのですが、前回行った時に初めて雑誌棚を見てみたら、なんとそこに「このミス」が置いてあったんですねェ。こんなふうに同じ店でも全く別々のところに「このミス」が分散して置かれていたりするので、探すのはホントに大変です。


 そんなこんなでここまで苦労して集めたものが、上の写真にあるものです。

 ここ最近のものは入手しやすいかな?と思っていましたが、意外と2000年代前半のものも楽に見つけることが出来ましたね。なので「2000年版」以降のものではあと「2004年版」を入手するだけになりました。

 だけどそれ以前のものは、やっぱり発売されてからかなりの年月が経っているため、まず入手できないんじゃないかと当初は考えていました(ってか2000年代前半のものも無理なんじゃないかと思っていたのですけど)。

 ところが、なんと「94年版」というかなり昔のものを見つけてしまったんですねェ。背表紙が最近のものとはずいぶん違かったので、最初パッっと見た時には気付かなかったのですが、よ~く見てみたら「このミス」で、しかも「94年版」だったので、これは!!って嬉し驚き感激しちゃいました。たかが100円の買物なのに......。

 こんだけ古いものは図書館でも見たことがなかったのですが、中身の違いやちょっと薄っぺらに感じる辺りに驚いたり、「このミス」初期の悪名高き名物コーナー「覆面座談会」を見れたのに感激したりしちゃいましたねェ。まあ「覆面座談会」はそれを特集した単行本で一通り読んでいるのですが、やっぱり「このミス」内で読むと感慨深いですから。

 というわけで、今後探していくのは「88年~93年版」「95~99年版」「2004年版」の11冊となりました。かなり長い道程になりそうです.........。

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  >>> 「このミス」完全読破 説明&読破本リスト <<<

2008年1月14日 (月)

『密室殺人ゲーム王手飛車取り』 歌野晶午 > 「このミス」完全読破 No.50

「このミステリーがすごい!」完全読破 No.50

 『密室殺人ゲーム王手飛車取り』 歌野晶午

   「このミス」2008年版 : 12位

   受賞(候補) : (「本格ミステリ大賞」候補)
            (「世界バカミス☆アワード」最終候補/10位)

   総合ランキング :

   年度ランキング : 「本格ミステリ・ベスト10」 6位
               「黄金の本格ミステリー」 選出

   読始:2007.10.23 ~ 読終:2007.11.3

   読んだ時期: 「このミス」ランキング発表"前"

   読んだ版 : ノベルス <2007年1月>

密室殺人ゲーム王手飛車取り (講談社文庫)密室殺人ゲーム王手飛車取り (講談社文庫)
歌野 晶午

講談社 2010-01-15
売り上げランキング : 64672

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 「このミス2008年版」最初の読破作品(ちなみにランキング発表前に読みました)で、“「このミス」完全読破”の通算50作目となる記念すべき作品です。

 さらにさらに、“「このミス」完全読破”を始めよう!と思い立って、まず最初に読んだのが歌野晶午の作品(No.02「葉桜の季節に君を想うということ」)で、この作品がかなり面白かったことから“これからもミステリ小説を読んでいこう!”となったわけで、まさに“50作目”に相応しい作品なのです!

 まあここに書こうとするまで、これが50作目だってことは気付いてなかったのですけどね。


 それでこの作品は、映像と音声を使ったAVチャットを利用して、殺人事件の推理ゲーム好きな5人が互いに問題を出し合っていくものです。

 5人はそれぞれ被り物を付けたり画面にボカシを入れるなどして素顔を隠していて、「頭狂人」「044APD」「aXe」「ザンギャ君」「伴道全教授」といった変な名前が付けられています(この「ザンギャ君」という名前のセンスがかなり好きです)。

 この集まりの一番の特徴は、単に殺人事件とそのトリックを考え、問題を出し、答えるだけでなく、出題者はそのトリックを使った殺人事件を実際に行った上で問題を出している、というところですね。

 なので本物の新聞なんかを使って謎解きを進めていったりするので、仮想空間でのやり取りの様だけど実際にやっていることは非常に現実的で、“ゲーム世界”と“現実社会”が入り乱れた感じで、なんとも変わった作品なのです。

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 そしてこの出された問題を登場人物達と一緒になって考えたり、仲が良いとは決して言うことが出来ないメンバー達のやり取りを聞いていると、読んでる自分もメンバーの一員になっているようでした。

 まあ、みんなが実際に殺人を犯しているってことで、仲間意識とかは全く感じないんですけど。

 そんな風に殺人推理ゲームを出題し合っているこのメンバー達ですが、やはり小説ですから、ただこうやって出題し合うだけで終わるはずがありません。

 ラストに向かってどのように進んでいって、どのような結末を迎えるのか?途中まで読んでいても全く予想できないだけに、ドキドキワクワクと共に期待が大きくなってしまいます。

 それで最後まで読んでみたら、「葉桜」の時と同様に、結末を頭に入れた状態でまたもう1度最初から読み直してみたくなっちゃいました。

 「葉桜」ほどの衝撃はないんですけどね。でも、ここでも登場人物達と一緒に驚くことが出来るので、読んでるこっちもやっぱり“小説世界”と“現実”とが入り混じった感じで楽しむことができました。

 というわけで、会話文が中心になるためか途中で誰がしゃべっているのかわからなくなるという欠点もありましたが、登場人物と一緒になってゲームをしているように楽しめたのは、今まで読んできたものとはタイプが違っていてなかなか面白かったですね。
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  > 個人的評価 : ★★★★★ ★☆☆☆☆


  【 “歌野晶午”関連記事 】

  > No.786 「ずっとあなたが好きでした」
  > No.636 「コモリと子守り」
  > No.614 「舞田ひとみ14歳、放課後ときどき探偵」
  > No.491 「春から夏、やがて冬」
  > No.481 「密室殺人ゲーム・マニアックス」

  > No.226 「密室殺人ゲーム2.0」
  > No.218 「絶望ノート」
  > No.092 「舞田ひとみ11歳、ダンスときどき探偵」
  > No.050 「密室殺人ゲーム王手飛車取り」
  > No.002 「葉桜の季節に君を想うということ」


  NEXT MYSTERY ⇒⇒⇒⇒ 「生ける屍の死」 山口雅也

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  >>> 「このミス」完全読破 説明&読破本リスト <<<

2008年1月12日 (土)

>>MDB的コンピCD-03<< 「この邦楽シングルを聴け!2007年<通常版>」

>> MDB的コンピCD <<


 2007年のヒットチャートを賑わせた音楽たちを集めたCDを作ってみましょう!!


  *Sg=シングルで発売、Al=収録アルバム、Best=収録ベストアルバム

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 「この邦楽シングルを聴け!2007年<通常版>」  (収録時間 > 79:43)


 01 : Flavor Of Life」 / 宇多田ヒカル
            (2007年、Sg)
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 02 : Love so sweet」 / 嵐
            (2007年、Sg、Al「Time」)
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 03 : 」 / コブクロ
            (2007年、Sg、Al「5296」)
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 04 : 愛 唄」 / GReeeeN
            (2007年、Sg、Al「あっ、ども。はじめまして。」)
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 05 : Keep the faith」 / KAT-TUN
            (2007年、Sg)
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 06 : 旅立ちの唄」 / Mr.Children
            (2007年、Sg)
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 07 : 関風ファイティング」 / 関ジャニ∞
            (2006年、Sg、AL「KJ2 ズッコケ大脱走」)
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 08 : Lovers Again」 / EXILE
            (2007年、Sg、Al「EXILE EVOLUTION」)
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 09 : SUPER LOVE SONG」 / B'z
            (2007年、Sg、Al「ACTION」)
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 10 : 永遠に」 / KinKi Kids
            (2007年、Sg、Al「Φ」)
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 11 : CHE.R.RY」 / YUI
            (2007年、Sg、Al「CAN'T BUY MY LOVE」)
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 12 :Ultra Music Power」 / Hey!Say!JUMP
            (2007年、Sg)
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 13 : 花の名」 / BUMP OF CHICKEN 
            (2007年、Sg、Al「orbital period」)
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 14 : weeeek」 / NEWS
            (2007年、Sg)
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 15 : 明日晴れるかな」 / 桑田佳祐
            (2007年、Sg)
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 16 : WINDING ROAD」 / 絢香×コブクロ
            (2007年、Sg)
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 17 : 千の風になって」 / 秋山雅史
            (2006年、Sg、Al「威風堂々」)


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 今回は単純に、オリコン年間チャートの1位から、同一アーティストの曲がダブらないように順番に選んでいって、それプラス、今年1年の活躍を振り返ると“入れとかなければ!”という推薦枠な感じでYUIを加えて(収録時間的なこともあるけど)、この17曲を選出と相成りました。

 ちなみに、同一アーティストで候補曲が数曲ある場合は、こちらも単純にランク上位のものを選びました(YUIを除く。まあ「CHE.R.RY」(36位)と「Rolling star」(35位)は順位も売り上げ枚数もほとんど変わらなかったし)。


 それで曲順決めでは、同じタイプの曲が続かないようにするため、まずは“バラード系”を配置して、次に“ジャニーズ陣”を当てはめていったのですが、そしたらほとんど埋まってしまいましたねェ.....。

 ということで、2007年のヒットチャートの傾向は“「バラード系」と「ジャニーズ」の二極化”と言ってしまってよいかもしれません。だからか、このCDも全体的に“穏やか”な印象となっています。

 なので必然的に激しめのロックな歌はB'zの1曲だけと少なくて、個人的にはちょっと寂しかったのですが、今年はこの流れをガラリと変えるようなとんでもない曲が誕生することに期待したいです。特に今年シングルを出さなかったマキシマム ザ ホルモン辺りに期待大ですね。


 とまあ2007年のヒット曲を1枚のCDに詰め込んでみましたが、ただ他にも売れた歌・話題になった歌はまだまだたくさんあるし、同一アーティストが何曲もヒットさせてたりもするので、今度は2枚組にした「SINGLES 2007<完全版>」を作ってみましょう。こうご期待。

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  > 「この邦楽シングルを聴け!2008年<通常版>」 (08.12.14)

  > 「この邦楽シングルを聴け!2007年<通常版>」 (08.1.12)

  > 「この邦楽シングルを聴け!1993年<通常版>」 (10.8.27)

  > 「この邦楽シングルを聴け!1992年<通常版>」 (08.10.13)
  > 「この邦楽シングルを聴け!1992年<完全版>」 (08.10.14)

  > 「この邦楽シングルを聴け!1991年<通常版>」 (08.3.21)
  > 「この邦楽シングルを聴け!1991年<完全版>」 (08.5.21)

2008年1月11日 (金)

『シャドウ』 道尾秀介 > 「このミス」完全読破 No.49

「このミステリーがすごい!」完全読破 No.49

 『シャドウ』 道尾秀介

   「このミス」2007年版 : 3位

   受賞(候補) : 「本格ミステリ大賞」受賞

   総合ランキング :

   年度ランキング : 「本格ミステリ・ベスト10」 6位
              「週刊文春ミステリーベスト10」 10位
              「黄金の本格ミステリー」 選出

   読始:2007.10.26 ~ 読終:2007.10.28

   読んだ時期: 「このミス」ランキング発表"後"

   読んだ版 : 単行本 <2006年9月>

シャドウ (創元推理文庫)シャドウ (創元推理文庫)
道尾 秀介

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 これで「2007年版」の1位→2位→3位と順に読むことになりましたが、これがホントに偶然なんですよね。図書館で予約が取れた順に読んでいったら、たまたまこの年の順位通りになったのです。

 それで誕生年が一緒ということもあって注目している道尾秀介作品もこれで2作目なのですが、「このミス」2007年版で17位だったNo.41「向日葵の咲かない夏」が結構面白かったので、3位にランクインした今作はいやがうえにも期待が大きくなってしまいますね。


 物語は葬式の場面から始まるのですが、その人は、ある人にとっては母親、ある人にとっては妻、ある人にとっては親友、ある人にとっては親友の妻であり妻の親友、ある人にとっては同級生の母親であり母親の親友。そんな存在の女性が亡くなったことをキッカケに、まるでパズルのピースが一つ欠けてしまったようにバランスが崩れ、それぞれのその後の人生が大きく変わっていく話です。

 まあ始まりが葬儀場ですし、その後に読み手に提示される現在進行形の事件も過去の出来事も、暗く陰惨なものが多いので、まさに今にも雨が振り出しそうな曇空のように、どんよりと重く感じる雰囲気が作品全体に漂っていますね。

 そして作品に出てくる人物達もみな一癖二癖あって、現在と過去に起きた事件に関わりあるような感じをさり気なく匂わすので、これがまた“この話はこれからどのような展開になっていくんだろう.....”と不安な状態でドキドキさせられ、読み手の心に“どんよりとした曇り空”を作ってしまうのです。

 そして最後には、それまで読み手の心を覆っていたモヤがすっかり消えてしまうくらいに、謎の真相が見事に解明されるのです!!

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 .......と、本来ならいくはずだったんですが、実は途中で予想していたことが、ことごとく当たってしまってたんですねェ。別に細かなトリックを見抜いたとかの頭脳的なことではなくて、感覚的に「この人はこう見せかけといて実はこんなんじゃないのか....?」って思っていたことが見事に当たってしまって......。

 いつもは、「水曜どうでしょう」における大泉さん並の騙されっぷりで、どんな単純なトリックにも「そういうことだったのか!!」と素直に驚き楽しめてたんですけど、この作品だけはなぜか途中で自然と予想してしまい、結果当たってしまったんですよね。何故なんだろう......?

 ただ、もちろんトリックに驚いた部分もありますし、全体的に漂う欺瞞に満ちた雰囲気や少年の成長していく姿など楽しめましたけどね。でもやっぱり、途中で感覚的に予想していなければ、もっと楽しめたでしょうけど......。

 まあその点を考慮したとしても、個人的評価としては、「このミス」の順位とは入れ替ってしまうのですが、不気味な世界観が広がる「向日葵の咲かない夏」の方が好きでしたね。


  > 個人的評価 : ★★☆☆☆ ☆☆☆☆☆


  【 “道尾秀介” 関連記事 】

  > No.947 「サーモン・キャッチャー the Novel」
  > No.827 「透明カメレオン」
  > No.749 「貘の檻」

  > No.682 「鏡の花」
  > No.617 「笑うハーレキン」
  > No.583 「ノエル -a story of stories-」
  > No.546 「光」
  > No.498 「水の柩」

  > No.432 「カササギたちの四季」
  > No.396 「月と蟹」
  > No.340 「月の恋人~Moon Lovers~」
  > No.312 「蝦蟇倉市事件 1」
  > No.311 「光媒の花」

  > No.294 「球体の蛇」
  > No.233 「花と流れ星」
  > No.186 「龍神の雨」
  > No.169 「鬼の跫音」
  > No.121 「ラットマン」

  > No.117 「カラスの親指」
  > No.097 「ソロモンの犬」
  > No.058 「片眼の猿」
  > No.049 「シャドウ」
  > No.041 「向日葵の咲かない夏」


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2008年1月 8日 (火)

『制服捜査』 佐々木譲 > 「このミス」完全読破 No.48

「このミステリーがすごい!」完全読破 No.48

 『制服捜査』 佐々木譲

   「このミス」2007年版 : 2位

   受賞(候補) :

   総合ランキング : 「この警察小説がすごい! ALL THE BEST」 13位

   年度ランキング :

   読始:2007.10.19 ~ 読終:2007.10.23

   読んだ時期 : 「このミス」ランキング発表"後"

   読んだ版 : 単行本 <2009年2月>

制服捜査 (新潮文庫)制服捜査 (新潮文庫)
佐々木 譲

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 以前に読んだこの作者の作品は、1995年版2位のNo.24「ストックホルム密使」というバリバリの冒険物だったのですが、2007年版2位のこの作品に、2008年版1位のNo.200「警官の血」と、最近では警察物で高い評価を受けています。

 まあ今はこの作者に限らず“警察物”が大ブームとなっていて、その先駆けとなったのが横山秀夫だと思うのですが、その現在のブームいうのは、警察の中でも昔からあるような事件を捜査する“刑事”が主役ではなく、それ以外のあまり小説では扱われないような役職の警察官が主役を努める話が人気を集めているのです。

 そしてこの作品もその例に漏れず、元“刑事”ではあるものの、北海道警の不祥事のあおりを受けて玉突き人事的に田舎町の駐在所勤務となった警察官が主人公となっています。

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 舞台が都会ではなく田舎町なので、そうそう事件など起きはしないのですが、そのため事件が起こったとなったら大事へと発展していきます。そうなると元敏腕刑事の腕が鳴るところなのですが、現在の任務はあくまで駐在所警官。捜査権などもちろんなく、事件に対して駐在所警官が出来ることは、限られてしまいます。

 そんな葛藤の中、田舎町という狭い世界だからこそ裏ではびこる隠蔽体質などがわかってきたりして、所詮余所者の主人公はそこでも葛藤を抱えることになるのです。

 そういった目に見えたり見えなかったりの圧力に対して主人公は、逃げることなく、なあなあに馴れ合うでもなく、自分が最良だと思う行動で立ち向かっていくのです。それもあくまで“駐在所警官”という職務の範囲内で。

 これが凄く格好良いのですよね。自分が正義のために行動したいのにその権利を与えられていない。それでも自分が出来る範囲で出来るだけのことを行っていくその姿は、スーパーマン的なキャラクターではなく、どこにでもいるような等身大の人物であるため、より格好良く感じるし、その行動に熱く胸を打たれるのです。

 だからこの作品を読むと、物凄い勇気をもらうことができますね。自分に出来ることは少ないかもしれないけれど、それでもその中で出来ることはたくさんあるんだ、と。

 この等身大のヒーローが活躍するこの作品は、派手さはないものの、じんわりと熱く胸に響く素晴らしいものなので、ぜひとも味わってみてください。
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  > 個人的評価 : ★★★★★ ★☆☆☆☆


  【 “佐々木譲” 関連記事 】

  > No.840 「砂の街路図」

  > No.685 「代官山コールドケース」
  > No.615 「人質」
  > No.563 「回廊封鎖」
  > No.522 「地層捜査」
  > No.505 「密売人」

  > No.485 「警官の条件」
  > No.424 「婢伝五稜郭」
  > No.423 「五稜郭残党伝」
  > No.401 「エトロフ発緊急電」
  > No.344 「ベルリン飛行指令」

  > No.298 「北帰行」
  > No.282 「巡査の休日」
  > No.230 「廃墟に乞う」
  > No.200 「警官の血」
  > No.175 「暴雪圏」

  > No.152 「警官の紋章」
  > No.151 「警察庁から来た男」
  > No.138 「うたう警官 (笑う警官)」
  > No.048 「制服捜査」
  > No.024 「ストックホルムの密使」


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2008年1月 2日 (水)

『独白するユニバーサル横メルカトル』 平山夢明 > 「このミス」完全読破 No.47

「このミステリーがすごい!」完全読破 No.47

 『独白するユニバーサル横メルカトル』 平山夢明

   「このミス」2007年版 : 1位

   受賞(候補) : 「日本推理作家協会賞(短編部門)」
               受賞作 『独白するユニバーサル横メルカトル』 収録

   総合ランキング : 「短編SF・オールタイムベスト(国内編)」
                 50位作品 『オペラントの肖像』 収録
               「怪談短篇オールタイムベスト(国内編)」
                 68位作品 『Ωの聖餐』 収録
                 71位作品 『怪物のような顔の女と
                   溶けた時計のような頭の男』 収録                 

   年度ランキング : 「週刊文春ミステリーベスト10」 8位
               「ベストSF2006」 11位

   読始:2007.10.16 ~ 読終:2007.10.19

   読んだ時期: 「このミス」ランキング発表"後"

   読んだ版 : 単行本 <2006年8月>

独白するユニバーサル横メルカトル (光文社文庫)独白するユニバーサル横メルカトル (光文社文庫)
平山 夢明

光文社 2009-01-08
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 年明け早々にこの作品の感想を載せることになるとは.....。とんでもない一年になることを暗示しているのでしょうか.....。

 2007年版の1位作品ですが、この奇妙なタイトル同様に中身も奇妙な話が続く短編集です。ただ、奇妙といっても読む人を物凄く選ぶタイプの奇妙さなので、“「このミス」で1位になった”ってだけの理由で買って読んで後悔した人は数え切れないほどいるんじゃないですかね。

 拷問あり、虐待あり、人肉食あり、汚物ありと、とにかくグロテスクな内容のオンパレードなのですが、その書き方・表現方法によってか、下品な感じが全くしないんですよね。それどころか崇高ささえ感じてしまうほどですから、不思議なもんです。ただそんなふうに思えるのは少数派なのかもしれないですけど。

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 それで最初の3編くらいは物凄いインパクトのグロテスクさが溢れてしまっている話が続くのですが、それ以降はインパクト度合いが薄れた作品が並んでいます。まあグロテスクな話には変わりないですが。

 その流れで日本推理作家協会賞短編部門を受賞した表題作がラスト前に出てきます。とても奇妙で不気味な話なのですが、やっぱり最初の方に載っていた話のインパクトに慣れてしまったためか、なんか物足りないようにも感じてしまったのですよね。ラストの話がまたインパクト絶大に戻っただけに、余計そう思ってしまいます。

 なので、これからこの本を読む場合は、まずは表題作「独白するユニバーサル横メルカトル」を読んでみて、それで“「このミス」1位作品を読んだぞ!”と満足して他の話を読むのを止めてもいいし、グロテスクさに耐えられそうだったら他の作品も読んでみる、って感じがいいんじゃないですかね。

 まあとにかく、なかなか面白かったものの、あんまり人には薦められない作品ですねェ。
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  > 個人的評価 : ★★★★★ ☆☆☆☆☆


  【 “平山夢明” 関連記事 】

  > No.811 「デブを捨てに」
  > No.651 「暗くて静かでロックな娘(チャンネー)」
  > No.513 「或るろくでなしの死」
  > No.441 「ダイナー」
  > No.047 「独白するユニバーサル横メルカトル」


  NEXT MYSTERY ⇒⇒⇒⇒ 「制服捜査」 佐々木譲

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