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2006年9月22日 (金)

『重力ピエロ』 伊坂幸太郎 > 「このミス」完全読破 No.21

「このミステリーがすごい!」完全読破 No.21

 『重力ピエロ』 伊坂幸太郎

   「このミス」2004年版 : 3位

   受賞(候補) : (「日本推理作家協会賞」候補)
            (「直木三十五賞」候補)

   総合ランキング :

   年度ランキング : 「キノベス」 3位
               「週刊文春ミステリーベスト10」 4位
               「本屋大賞」 5位
               「本格ミステリ・ベスト10」 21位

   読始:2006.8.3 ~ 読終:2006.8.4

   読んだ時期 : 「このミス」ランキング発表"後"

   読んだ版 : 文庫本 <2006年6月>

重力ピエロ (新潮文庫)重力ピエロ (新潮文庫)
伊坂 幸太郎

新潮社 2006-06
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 作品が続々と映画化されるなど最近勢いに乗っている伊坂幸太郎の、出世作とも言うべき作品です。

 この作品の内容・テーマは物凄~く重~いもので、書き方によっては暗く陰鬱な作品になるであろう、というか、ほとんどの場合がそういった作品になってしまうであろう内容なのです。

 しかし、その当事者である登場人物達はとても前向きであり、交わされる会話もユーモアに溢れた粋なものであり、そして作品全体を支配する文体がもう軽々としているのです。

 この“重い内容・テーマ”と“軽い文体・登場人物”が全く正反対な対比であることで、“重い内容・テーマ”はより重さを実感することが出来るようになり、“軽い文体・登場人物”もより軽さを感じることができるんですよね。

 そして読んでいくと“重さ”は“軽さ”に中和されていき、最後には重さなど吹き飛ばして“爽快な軽さ”が心の中に充満していくのです。

 もうこれはこの作者の“技”ですよね。重量感の絶妙なバランスがこの作品の魅力を十分に引き出していると思います。

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 というわけで、この作品を読んでみて、なんか自分の中では村上春樹を初めて読んだ時のような衝撃がありました。

 でも衝撃というよりも、“あっ、これだ”って感じで、自分の住むべき家を見つけたような感覚でしょうか。

 まだこの一作しか読んでないのでわからないのですが、この作者が作品に醸し出す雰囲気が、自然に自分の中に浸透してゆく感じなのですよね。

 この作品世界の中に一時でも浸り込めたことをとても嬉しく感じることができた作品でした。

 「ミステリ」的要素で言えば他の作者の作品の方が“凄いな~”と思えるものが多かったですが、「小説」と見たらやっぱりこの作品が自分の中ではダントツの1位でしたね。

 ただそうやって思い入れが強くなると、その良さを伝えられるよう感想を書こうと思っても全然上手く書けないのです....。

 “あ~自分も上手く文章書けるようになりたいな~”と思ってしまいますね....。
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  > 個人的評価 : ★★★★★ ★★★☆☆


  【 “伊坂幸太郎” 関連記事 】

  > No.809 「火星に住むつもりかい?」
  > No.794 「キャプテンサンダーボルト」
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  > No.528 「PK」
  > No.384 「マリアビートル」
  > No.381 「グラスホッパー」
  > No.367 「バイバイ、ブラックバード」
  > No.312 「蝦蟇倉市事件 1」

  > No.310 「オー! ファーザー」
  > No.289 「SOSの猿」
  > No.125 「ゴールデンスランバー」
  > No.084 「アヒルと鴨のコインロッカー」
  > No.021 「重力ピエロ」


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  >>> 「このミス」完全読破 説明&読破本リスト <<<

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